原材料高騰のポテト代替として新発売したモスの「枝豆コーンフライ」が好評 「サイドメニューの開発が急務」二の矢、三の矢も準備

 全国のモスバーガーで「白いモスバーガー」とともに期間限定で13日に新発売した「枝豆コーンフライ」がツイッター上で「おいしい」「定番メニュー化してほしい」などの声が寄せられ好評を博している。

 「枝豆コーンフライ」は、ジャガイモの高騰を受け主力サイドメニューである「フレンチフライポテト」の代替を目指して開発された。

 その開発の背景について、12日発表したモスフードサービスの安藤芳徳上席執行役員マーケティング本部長は「ポテトがどうしても潤沢に入ってこない。相場が高く他の国に買い負けており、円安が追い討ちをかけている」と語る。

 濱崎真一郎商品開発部長も「『フレンチフライポテト』を一時期販売制限するなどポテトの輸入がなかなか難しくなっていることを考えるとサイドメニューの開発が急務だと思い『枝豆コーンフライ』を開発した」と述べる。

 「枝豆コーンフライ」は、枝豆とコーンを成型し、うるち米を加工した上新粉とパン粉の衣をつけて揚げたもの。  

 「枝豆はつぶしてコーンは原型を留めるようにして成型して、素材の味を生かすため塩のみのシンプルな味付けにした。また上新粉も使って揚げたことで、もっちり食感を打ち出したほか、手につく油も抑え、さっぱりした味わいになっている」(濱崎部長)と説明する。

 税込270円で販売し、「白いモスバーガー」と組み合わせた「夏トクセット」では“最大260円お得”を謳って販売している。

 「枝豆コーンフライ」がヒットすれば定番化を検討。不発の場合に備え、二の矢、三の矢も準備している。

 「『枝豆コーンフライ』が売れれば当然レギュラー化するが、お米・鶏肉・プラントベースフードの3つを原料にしたものを開発中。価格高騰していないタイプのものを原料に考えている。お米は、世界で初めてのお米のバーガーを作ったことから強みが発揮でき、鶏肉は他の畜産物に比べて国産でもかなりの生産量がある」(安藤本部長)との考えを明らかにする。

 同社は、1987年に世界初のお米バーガーとして「モスライスバーガー」を発売。2020年には、原材料に動物性食材や香りの強い五葷(ごくん)を使用しない環境とカラダにやさしい「グリーンバーガー」を発売した。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)