マルハニチロ 家庭用冷食、中華麺を強化 焼そば・ラーメン、増産体制を構築

マルハニチロは、家庭用冷凍食品の中でも成長著しい麺類カテゴリーの強化に注力する。昨夏はラーメン、今夏は焼そばのラインにそれぞれ設備投資し増産体制を構築。22年秋季新商品では「新中華街 海鮮あんかけ焼そば」や同社初の有名ラーメン店コラボ「えびそば一幻 あじわいえびみそ」などを投入、さらなる販売拡大を目指す。

このほどオンラインで発表会を開き、半澤貞彦取締役専務執行役員は「加工食品セグメントは企業努力の限界を超えたコスト高で厳しい収益環境にあるが、今秋の新商品・リニューアル品は当社だから提供できる価値を重視して開発。中期経営計画『海といのちの未来をつくるMNV2024』のもと、消費者視点のマーケティングを強化し、人手不足など社会課題解決にも貢献していきたい」などと述べた。

「えびそば一幻 あじわいえびみそ」(マルハニチロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「えびそば一幻 あじわいえびみそ」(マルハニチロ)

家庭用冷凍食品の目玉は好調な麺カテゴリーの強化だ。「新中華街」シリーズに「海鮮あんかけ焼そば」と「鶏白湯ラーメン」を追加し、メーン購入層(40代以上の女性)の需要を喚起し、同社初となる名店コラボラーメンの第1弾「えびそば一幻 あじわいえびみそ」で新規ユーザー(30~40代の男性)の取り込みを狙う。

若宮靖史常務執行役員は「近年は冷凍麺に関わる設備投資を積極的に実施。ラーメンは昨夏に生産能力を1・2倍に増強した。焼そばは群馬工場のライン増設により、8月から生産能力が倍増する。これまで麺の商品供給はタイトな状況が続いていたが、一連の投資により既存の大江工場でも増産対応できる」と語った。

(左から)安田大助常務執行役員、半澤貞彦取締役専務執行役員、若宮靖史常務執行役員(マルハニチロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
(左から)安田大助常務執行役員、半澤貞彦取締役専務執行役員、若宮靖史常務執行役員(マルハニチロ)

家庭用加工食品部門(缶詰・レトルトパウチ)では、青物缶詰で産地にこだわった「北海道のいわし 梅しそ風味焼」「同 明太風味焼」への期待が大きい。北海道で水揚げされたイワシを北海道釧路の工場で加工した。

業務用冷凍食品は、安田大助常務執行役員が説明した。新商品では総菜売場のお弁当用に「ふっくら味しみ さば味噌煮」「同 赤魚煮つけ」を提案する。春に発売した「西京漬け」に続く商材で、ふっくらした身の食感と濃い目の味付けでご飯によく合う。売り場で映える販促シールも用意する。

なお、新商品の年間販売目標は、家庭冷凍食品は12品で37憶円、家庭用加工食品は3品で4億円。業務用冷凍食品は8品で5億円を計画。いずれも9月1日発売。

EU農産品  - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)