「納品リードタイム延長」にサプライチェーンイノベーション大賞 SBMと日食協の共同ワーク

製・配・販連携協議会は「サプライチェーンイノベーション大賞 2022」の最優秀賞に、食品物流未来推進会議(SBM)・日食協物流問題研究会・納品リードタイム延長問題WGの共同ワークによる「持続可能な物流構築に向けた納品リードタイム延長の取り組み」を選定。優秀賞は、日本アクセスの物流改善事例、パルタック・薬王堂による返品削減の取り組み。サプライチェーンイノベーション大賞は、メーカー・卸・小売業の連携によりサプライチェーン・マネジメントの抜本的なイノベーション・改善を実現した企業・事例を表彰するもの。

最優秀賞の「納品リードタイム延長の取り組み」は、SBMと日食協の共同ワークを通じて「納品リードタイム延長小WG」を発足。持続可能な物流構築に向けて、卸・メーカー間の翌々日納品を前提とした納品リードタイム延長を実現するべく、双方で検討を進めてきた取り組みが評価された。

物流危機が深刻な課題となる中で、深夜作業を前提とした納品リードタイム(受注日翌日納品/LT1)から、翌々日納品(LT2)に延長することで、物流事業者の労働環境改善、計画的な要員手配が期待できる。

一方で、卸の在庫負担増加などリードタイム延長に伴う課題解決に向けて、メーカー・卸間で検討を重ね、SBM8社と日食協の共同ワークで、卸→メーカーの受注時間の後ろ倒しによる効果を検証。持続可能な加工食品物流の構築に向けて、製配販3層が歩み寄るべき項目を提言にまとめた。

今年4月には小売業3団体も含めたフードサプライチェーン・サステナビリティプロジェクト(FSP)が発足。小売→卸間の受発注締め時間の見直しや特売の受注・納品リードタイム設定、納品許容期限の1/2への緩和・統一など、製配販3層で全体最適化に向けたさまざまな検討が始まっている。

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