「日東紅茶」などの紅茶商品を展開する三井農林は8日、6日から報道されているスリランカの破産宣言などに関する報道を受けて「弊社在庫もあり、直近でスリランカ産紅茶の供給が滞ることはない」と回答した。
スリランカの現状については「燃料、食料、その他の必需品の輸入に必要な外貨が不足しているため経済危機に直面。合わせて世界的な燃料価格の大幅な上昇を受けて深刻な燃料不足にも直面しており、一般の方々は燃料を得ることが難しい状況で政府は今週(7月3日の週)学校を閉鎖するという決定を下した」と説明。
適切な交通手段がないため、在宅勤務の企業が多く、燃料は、病院、食品輸送、茶関連工場、部隊(陸軍、海軍、空軍、警察)などに与えられていることも明らかにした。
こうした中、スリランカ政府は状況改善として外貨獲得に活路を見出し茶産業が機能することを優先しているという。
「茶産業の工場には発電、輸送などに十分な燃料が確保され、また、作業員の通勤手段も確保しているとのこと。輸出入を行うコロンボ港も港湾業務が優先的地位にあるため、正常に機能しており紅茶の輸出に関する問題はない」との見方を示す。
一方、ローグロウンと呼ばれる主に中東向けに輸出している標高600m以下の産地については「個人農家が多いため、資金も乏しく、燃油の入手は不安定になっている」と指摘する。