不二製油グループは、植物性油脂、業務用チョコレートに続く第3の柱としてプラントベースフード(以下PBF)の展開を加速させる。創業以来培ってきた植物性油脂・大豆たん白・乳化発酵技術を融合し、動物性由来の食品に匹敵するおいしさと満足感を実現した植物性食品を開発。PBF推進のフラッグシップとして「GOOD NOON」を掲げ、植物性素材で驚きのおいしさと健康、環境に配慮したPBF製品を順次投入し、ユーザー・消費者と一体となって新たな市場を創造する。2030年までに同製品群を軸としたPBF領域で売上高1千億円、営業利益10%を目指す。
7日にホテルニューオータニ東京で、プラントベースフード戦略説明会を開催。新製法の大豆ミート「プライムソイミート」やPBFダシ、PBFチーズ・バター・クリーム、乳不使用のチョコレートなど、植物性素材でおいしさと健康、そして環境に配慮した「GOOD NOON」のPBF製品を披露した。
不二製油グループは今期からスタートした新中期計画で、「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創する」ことを2030年ビジョンに掲げ、PBFの展開を強化している。
大森達司・不二製油社長は「世界的にPBFへの関心が高まっており、当社が創業以来培ってきた植物性素材の技術・ノウハウを生かし、サステナブルな食の未来に貢献する。PBFが今後さらに普及拡大するためには、やはりおいしさが重要。頭で食べるモノではなく、本能的に心から食べたくなるメニューを提供し、食の選択肢を広げていきたい」と意気込みを語った。
発表会では、大豆と油脂の加工技術を応用し、肉のような繊維感と食感・くちどけを実現した新製法の大豆ミート「プライムソイミート」、植物性素材だけで動物性由来のボディ感や複雑な旨味を実現した「プラントベースDashi」、乳製品不使用のチコレートなど、驚きのおいしさを追求したPBF製品群を紹介した。
会場では不二製油と早くからPBF製品の開発・商品化に取り組んできたホテルニューオータニのシェフによるPBFメニューを提供。「植物性素材だけで実現した驚きのおいしさ」を伝えた。
同社では、PBFの市場拡大に向けて、外食・中食ユーザーと一体となった価値共創の取り組みを推進。ECサイトなど同社PBF製品を購入できる場面を広げ、一般消費者向けのコミュニケーション活動も強化する。
ラーメンチェーン「一風堂」との取り組みでは、PBFダシをベースに共同開発した100%植物性の豚骨ラーメンを新宿ルミネエストの新店で常時提供する。ホテルニューオータニでも8月から不二製油のPBF製品を使用したメニューをレストランで提供する予定だ。