マルハニチロ 水産物の海外展開強化 イタリアに新会社

マルハニチロのグループ会社Seafood Connection B.V.(本社・オランダ、以下Seacon)は、Agrofish Italia S.r.l(本社・イタリア、以下Agrofish)との共同出資により、水産物販売会社Seacon Italia S.r.l.(本社・イタリア)を設立した。マルハニチロは今年5月に水産の加工・販売を手がける英国のNorthcoastを買収しており、欧州最大の水産物消費地であるイタリアでの新会社設立でさらなる海外市場拡大を図る狙い。

Seaconはマルハニチログループの主要会社としてオランダやスペインで拠点を拡大し、イタリアで地元に密着した冷凍水産品の販売を強みとするAgrofishとはかねてより取引を継続してきた。

マルハニチログループは中期経営計画において海外市場への展開拡大を重点テーマとしており、24年度欧州市場における売上高は900億円、平均成長率は20・1%を見込んでいる。新会社設立については「中計で掲げる経営戦略の一翼を担うものであり、欧州での水産物サプライチェーンの拡充により、欧州市場の拡大とさらなる成長を推進するもの」としている。

Seaconの生産販売拠点数は今回のイタリア新会社を含めて全8か所となった。中計最終年度(24年12月期)における売上高は641.481百万ユーロ(22年5月末レートで約884億円)、21年度比164%の伸長を見込むといい、今後マルハニチログループの海外ネットワークを駆使しながら海外市場への展開拡大を牽引することが期待されている。