ネスレ日本は「ネスカフェ ゴールドブレンド」のプレミアムイメージを高めるべく昨秋から一貫してTOKIOを起用した“違いをつくる人”のコミュニケーションを展開し、商品面では今年、産地にこだわった「オリジン」シリーズを新発売しボトルコーヒーをリニューアル発売した。
27日取材に応じたネスレ日本の上林亮陽飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒー&RTDビジネス部マーケティングスペシャリストは、「ゴールドブレンド」の今後の施策について「夏場はボトルコーヒーを浸透させる。レギュラーソリュブルコーヒーでは『オリジン』を中心とした継続的なコミュニケーションで『ゴールドブレンド』のプレミアムイメージを高めていく」と語る。
27日から5月8日までネスカフェ原宿(東京都渋谷区)で開催しているイベント「地球の裏側をのぞくカフェ」では「オリジン」の「コロンビアブレンド」と「ホンジュラスブレンド」の2品を訴求。
巨大な地球を模したオブジェにのぞき穴を設け、そこからそれぞれの産地の写真が楽しめるほかペアリングスイーツとして特製パフェを販売している。
「オリジン」は、「ゴールドブレンド」ユーザーのレギュラーコーヒーとの併買比率が4割強と高いことを受けて開発された。家庭内の滞在時間が増え、コーヒーのニーズが本格感と値ごろ感で二極化する中、豆と産地へのこだわりに対応した商品となる。
3月1日の発売後の出足は上々で、20年3月に発売開始した「香り華やぐ」との比較では、配荷は及ばないものの、4月7日までの販売店あたりの平均週販は「コロンビアブレンド」がほぼ同等で「ホンジュラスブレンド」が上回る結果となった。
購入層については「狙い通り30‐40代のレギュラーコーヒーユーザーにトライアルしていただいている」と説明する。
ボトルコーヒーは、中味と容量を刷新して3月1日に新発売した。
「ネスカフェ エクセラ」のボトルコーヒーが止渇系であるのに対し「ゴールドブレンド」のボトルコーヒーを嗜好系と位置づけ、リニューアルではその棲み分けをより鮮明にした。
「エクセラ」「ゴールドブレンド」ともに1本で6杯の飲用を想定し、レギュラーコーヒーユーザーは1杯当たり120ml程度で飲まれているデータをもとに「ゴールドブレンド」では1杯120ml6杯分の720mlで設計。「エクセラ」は従来通り1杯150ml6杯分の900mlとなっている。
加えて値ごろ感も意識。「消費者の1本当たりの買いやすさが非常に重要視されていることを受け、サイズを調整し杯数単価を大きく変更せずに買いやすくすることで売上とシェアを拡大していきたい」と述べる。
「ゴールドブレンド」のコミュニケーションは昨秋、商品ごとで行っていたやり方を改め、“違いをつくる人”に統一。“違いをつくる人”のイメージを一貫して訴求する中で、各商品をアピールしている。
直近では4月25日から「違いをつくる人の」ボトルコーヒー篇を放映している。
なお「エクセラ」のコミュニケーションも同様の考え方で、“気持ちにはずみを”をブランドの新コンセプトに掲げて松浦亜弥さんを起用したTVCMを放映している。
|
|