缶詰 原料高騰・円安など厳しい三重苦に直面 日缶協が通常総会

日本缶詰びん詰レトルト食品協会は8日、経団連会館で通常総会を開催。22年度の事業計画・予算を承認した。役員交代では、副会長を務めていたキユーピー長南収相談役に代わって、同社・高宮満社長を新理事に選任。後日、書面決議の理事会を経て、副会長に就任する。

冒頭あいさつした浦上博史会長(ハウス食品グループ本社社長)は「新型コロナ3年目を迎えた今年は大変な一年となりそうだ。ロシアによるウクライナ侵攻は世界の社会経済の秩序を変え、食糧エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの混乱が懸念されている。さらに急激な円安進行が、わが国の食品産業に大きな課題となっている。各社が臨機応変に対応し、この3重苦を何とか乗り切っていきたい」と語った。

5年間にわたって副会長を務めたキユーピー長南氏は退任あいさつで、「協会が設立された95年前は冷蔵庫もない時代。常温で長期保存でき、安全でおいしい缶詰・びん詰・レトルト食品は、国民の食生活に欠かせない食品として重宝され、会員各社の努力で今日のように発展を続けてきた。これほど多くの企業・団体が参加し、ベビーフードから介護食まで全世代の食を支えている業界はほかにはない。5年後の100周年に向けて、ますますの発展を願っている」と語った。