子育て女性も働きやすく 記憶に残る商品づくりを コンフェックスの企画開発に奮闘の櫻井さんと上西さん

クリートは、菓子卸・コンフェックスのオリジナル商品や得意先留型を企画開発するグループ会社で、約9割が女性で構成されている。櫻井里奈さんと上西真未さんは商品開発部に所属し、企画から商品化、発売後の管理に至るまでの開発商品に携わっている。一人が抱える商品数は平均して20~30品、シリーズ品を担当すると60品ほど抱えているという。商品開発部10年目を迎えた櫻井さんと育休明けの上西さんに話を聞いた。

――お二人は開発希望でコンフェックスに入社したのですか。

櫻井 もともと事務職だったが、3年目に開発をやってみないかと声を掛けてもらったことがきっかけで開発に転属。開発は事務職のようなルーティンワークではなく、拘束時間の長さや責任の重さもあると不安だったが、せっかく声を掛けてもらったので飛び込んでみることにした。当初は開発の人数も少なく、少数精鋭の雰囲気で周りがサポートしてくれたこともあり頑張ってこれた。

上西 コンフェックスの管理部に配属された。ただ、就活の時から菓子は気軽に買える価格帯なのでいろんな人に買ってもらえ、季節ごとのフレーバー展開や期間限定品など商材として面白いため、開発をやってみたいと思っていた。人事考課の時、クリートへの異動を希望したところ運良く転属できたが、自ら希望したからには頑張らなければという気負いはあった。

――思い入れが強い商品やモチベーションが上がることについて。

櫻井 昨年、「生八つ橋グミ」の第1弾を発売し、SNSで面白系グミとバズった。この商品はコロナ禍で旅行に行けない中、旅行気分を味わえるグミを商品化できないかと開発した。自分であんこのグミを包んでひと手間かけて食べるグミで、製造元と試作を重ねた甲斐もあり、再現度が高いと話題になった。第2弾は抹茶味をミックスして4月にコンビニエンスストア先行発売、7月末からスポット販売を予定している。これらの商品だけではなく自分が企画した商品がカタチになり、店頭に並んだときは何年経ってもうれしくモチベーションが上がる。

上西 思い入れが強い商品は、異動して初めて一から手掛けた「スノーボールクッキー」。世界のお菓子を商品化したいと思い、クリートで取引がない製造元に声を掛けて作ってもらった。ほかにも、某コーヒーチェーン店監修のコラボ商品も手掛けていて、「コーヒー好きのコーヒーキャラメルポップコーン」を全国で販売し好調だった。どの商品も包材が刷り上がったときに商品のかたちが見えてきて一番テンションが上がる。

――上西さんは産休、育休を取得して復帰されましたが、良かった点や困っていることはありますか。

上西 復職はクリート内に私のほかに一人しかいないが、女性が多いこともあり急な休みも理解してくれて感謝している。さらにコロナの影響による職場環境の変化が私にとっては良い方向に作用し、リモートが導入されたことで今回のように家にいても仕事ができるのはメリット。ただ、残業ができないため仕事を抱えられないプレッシャーや、やりたい仕事も期限が決まっているとむやみに手を上げられないことは悩み。それもフレックス制度をうまく使っていけたらと思うが、現在は事前申請が必要でその時間で固定される。この日は早く、次の日は遅くとかフレキシブルに時間を動かせるともっと活用でき、仕事の幅も広がるだろう。

――今後のキャリアについては。

櫻井 年次も上になってきて後輩も増えたので、目標とされるような先輩になっていきたい。また開発が好きなので、売れて記憶に残る商品を作っていきたい。

上西 開発はもちろん続けていきたいが、今後は母になっても働きやすい環境を整え、復帰する社員のサポートをしていきたいと思う。