ポッカサッポロフード&ビバレッジは3月30日、植物性ヨーグルト「SOYBIO(ソイビオ)豆乳ヨーグルト」を中核とするプランツミルク事業部にチルドSCM部を統合する組織変更を行いチルド商品の対応力強化に取り組んでいる。
プランツミルク事業部の傘下に商品戦略グループ・群馬製造グループ・チルド物流グループを設置しより戦略と生産・物流のオペレーションの整合性を高めることが変更のポイント。
これにより柔軟性と敏捷性を高めていく。
取材に応じた武田真一郎レモン・プランツミルク事業本部プランツミルク事業部部長は「毎日店舗へ配送される日配品はバリューチェーンが非常に短く、在庫を持たず生産と物流がほぼ直結している。これに企画もできるだけ近づけて、よりスピーディーに連携できるようにしてお客様のご要望にも一層柔軟に対応していく」と説明する。
連携を強めることで属人的になりがちなノウハウや知見などの無形資産も共有する。
プランツミルク事業の柱は、「ソイビオ豆乳ヨーグルト」とアーモンドミルク「アーモンド・ブリーズ」の2つ。ともに毎年成長を続けて定着化が進み、今年はこの2つの柱に磨きをかける。
「『ソイビオ豆乳ヨーグルト』と『アーモンド・ブリーズ』の幹を太くしていくことに加えて、秋以降も植物性素材を使ってミルクの世界を広げていく新しいことにもチャレンジしていく」と意欲をのぞかせる。
「ソイビオ豆乳ヨーグルト」の前期(12月期)売上高は前年比20%増。これに「ソヤファーム 豆乳で作ったヨーグルト」などを加えた植物性ヨーグルト計では5%増の22億円を記録した。植物性ヨーグルト市場は48億円と推定されトップシェアの地位を維持した。
「ソイビオ豆乳ヨーグルト」の前期実績について、小笠原千春レモン・プランツミルク事業本部プランツミルク事業部商品戦略グループグループリーダーは「3月にTV番組で放映されて大きく伸び、お客様の間口(喫食者層)と購入頻度がともに拡大し好調に推移した。秋以降も増量企画などでトライアルしていただける機会を増やして回転が上がった」と振り返る。
「ソイビオ豆乳ヨーグルト」の今期出足も好調に推移。3月に増量施策を行い、春先から6月30日かけて「ハローキティ・クロミ」とコラボしたオリジナルQUOカードが当たるキャンペーンを実施している。
ブランドと植物性ヨーグルトの認知拡大に向けて引き続き磨きをかけていく考えで、杉野遥亮さんを起用した新WEB動画SOYBIO「SOYBIOはクセなし篇」などを公開している。
「女性をターゲットにWEB動画などでクセのなさを訴求していく。喫食頻度が下がる夏場にはクセがないアレンジしやすいレシピとしてスムージーを提案していく」考えだ。
昨年9月に発売した「Green Bio(グリーンビオ)」ブランドの「アーモンドミルクヨーグルト プレーンの無糖タイプ」の大容量(350g)については「まだまだ知られていないが、徐々にトライアルが増えており秋にリニューアルを予定している」と述べる。
「アーモンド・ブリーズ」については、店頭でのトライアル施策や食シーンでの提案に注力して前期売上高が約1.3倍となった勢いを加速させる。