名古屋エリア百貨店も中元商戦スタート 自家需要・プチ贅沢取り込みへ

6月に入り、名古屋地区の百貨店でも中元ギフト商戦が本格スタートした。1日、ジェイアール名古屋タカシマヤと名鉄百貨店、松坂屋名古屋店がギフトセンターを開設。8日には名古屋三越が参戦した。世の中がウイズコロナ色を強め、人々の活動が活発化する一方で、あらゆるモノ・サービスが値上がりし生活者の財布の紐は固くなりつつある。とはいえ、現在のギフトの主流である自家需要やプチ贅沢ニーズは健在。引き締めるところは引き締めつつ、満足度の高い買い物がしたいという声にどう応えるか。

今季中元商戦は、「自粛ムードや予防対策の緩和を受けて人々の動きは活発となり、贈答のみならず自家需要も堅調に推移していくとみられる」「昨年のような緊急事態宣言の発令がなければ、前年を上回る客数となることが予想される」としながらも、「市場全体としては昨年に続きマイナストレンド」「オンラインなどでの購入がここ2年で定着しており、ギフトセンター店頭では大幅な前年増は見込めない」との見通し。

また、「原材料高騰による値上げや原材料確保難による商品在庫に懸念あり」と、人気商品が早々に販売終了となるケースを危惧している。

商品トレンドとしては、「地域名産品や人気の洋菓子、自宅用商品などが継続して人気」「コロナ禍で定着した家ナカ需要として、プチ贅沢グルメ(デザートなど)が堅調だろう」と予測。さらに「コロナ禍で自粛されてきた親族や友人との集まりは一定以上戻ってくると考えられる。親しい人たちとの集まりで人気の肉や酒類などの需要が高まると予想される」とのこと。

「東海で育まれた美味」を提案(名鉄百貨店) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「東海で育まれた美味」を提案(名鉄百貨店)

先行スタートしたジェイアール名古屋タカシマヤは、高級志向に対応した「ごちそうグルメ」の拡充と、注目の「サスティナブル」をキーワードにした商品提案のほか、送料一律ギフトや地域名産品を強化。雑誌『リンネル』とコラボした自宅用厳選品も取りそろえた。

なかでも「ごちそうグルメ」は、年々客単価が上昇していることを背景に、高級志向路線を強化。地元のおいしい逸品を集めた「愛三岐グルメ」カタログでは、おすすめのごちそう商材を特集した「厳選グルメ」ページを新たに作成した。会場でもパネルで訴求している。

名鉄百貨店本店は、「“ありがとう”の気持ちを添えた想いを結ぶ贈り物」をテーマに、「東海で育まれた美味」をキーワードに商品を提案。目玉となる「東海で育まれた美味“夏の煌”」は、バイヤーが厳選した地元の美味13点をラインアップ。また、地下1階に昨秋オープンした紀ノ国屋の商品が、めいてつ中元ギフトで初登場となる。送料込みギフトは204点と充実。お得感も訴求する。

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