5月に入り飲料大手各社から主要容器である小型ペットボトル(PET)の値上げ発表が相次いだ。
各社とも実施日は10月1日の出荷分からで、小型PETの値上げ幅は20円程度。サントリー食品インターナショナルが16日、165品の値上げを発表したのを皮切りに、アサヒ飲料が25日に163品の値上げを発表。30日には、キリンビバレッジが127品目、伊藤園が136品目の値上げを明らかにした。
小型PETの値上げの動きは、今年に入り輸入水などで局所的に起こっていたが、実質的には、小型PETだけで100品以上の値上げ発表に踏み切ったサントリーが先鞭を着けた。上位メーカーの動きに追随してきた過去の事例にならい各社が追随した。
一方、大型PETの値上げについては、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスが2月に先駆けて発表し、5月1日出荷分から「コカ・コーラ」「ファンタ」「スプライト」など炭酸飲料1.5Lと「アクエリアス」「綾鷹」「爽健美茶」など2Lの計16品を対象に実施した。
同社は現在、小型PETの値上げについては検討に留めているが、小型PETにおいてサントリーが先んじて動き、これにアサヒ・キリン・伊藤園が追随したことで、コカ・コーラのさらなる変化対応が予想される。
全国清涼飲料連合会(全清飲)によると2020年容器別品目生産量シェアはPETが76%。このうち小型容器に相当する1~699mlは72%を占める。(全清飲では400~699mlを中型と位置付ける)。
飲料の値上げは2019年4月以来、約3年ぶりとなる。