味の素AGF社は「ブレンディ」スティックでおいしさ・嗜好性を前面に押し出し、その上で栄養素も補えるという“無理のない”新しい健康習慣を提案していく。
そのために開発したのが、スティックに健康価値をプラスした栄養機能食品「〈ブレンディ〉スティック 牛乳で飲む プラス」シリーズ。
同シリーズは、仕事や家事に忙しい30‐40代女性をターゲットに、朝食や小腹満たしのシーンで牛乳とともにおいしく飲んでもらい、それに付随して栄養素も摂れることを念頭に編み出されたもので「嗜好性と健康感のバランスに最も気を配った」と開発担当の高橋友夏リテールビジネス部マーケティング第1グループ主任は振り返る。
栄養素が摂れることがこのスティックの新たな価値だが、これを強調してしまうと本流であるスティックのおいしさが伝わりにくいー―。かといって、おいしさ一辺倒では新たな価値が伝わりにくい――。
「アーモンドココア・オレ」「いちご・オレ」「バナナ・オレ」の3品のラインアップは、味づくりやパッケージデザインにおいて、この嗜好と健康のジレンマに研究所とともに挑み辿り着いた結果だという。
味づくりは「溶けやすさと濃厚なおいしさを追求」。
健康価値としては「1日に不足しがちな鉄分やカルシウム、さらに腸管でのカルシウムの吸収を促進し骨の形成を助けるビタミンDが摂れる栄養機能食品」が3品共通の価値となる。
これをベースに「アーモンドココア・オレ」では“たんぱく質が7.1g摂れる(本品1本分+牛乳150mlの場合)”、「いちご・オレ」では“乳酸菌100億個配合”、「バナナ・オレ」では“食物繊維入り”をそれぞれ特徴としている。
これら3品の選択については「調査結果をもとに、ターゲットの女性が求める成分と、その成分と相性の良いフレーバーの掛け合わせで考えた」という。
嗜好と健康のバランスで最も腐心したというパッケージは「『ブレンディ』 スティックのデザインを踏襲しつつシズルでおいしさを表現しながら成分を並べるデザインに決定した」。
パッケージでは訴求していないが3品ともノンカフェインであるのも特徴。「在宅時間の増加に伴いコーヒーなどの嗜好品の飲用杯数も増えることでカフェインの摂りすぎを気にされる方にも受け入れられる」とみている。
一番の商機としてはコロナ禍で高まる健康意識に着目。「長期的なトレンドとして健康ニーズは以前からあったが、コロナ禍でお家にいる時間が増えたことで生活が変わり体調変化に敏感になり自助で栄養ケアするといった意識が芽生えていった」との見方を示す。
おいしいく栄養ケアへの対応としては、牛乳や植物性ミルクとの組み合わせでも勝算を見込む。
「牛乳はクリーミーなリッチな風味に寄与するほか、牛乳そのものにカルシウムが含まれている」とみている。
その点、ココアや麦芽飲料が競合となるが、そこに対してはスティックならではのバラエティと個包装の簡便性を強みにしていく。
「毎日同じ味では飽きてしまうというお声もあり、その時の気持ちや体調にあわせて3品の中から選んでいただきたい」と語る。
飲用習慣を促すため、「〈ブレンディ〉スティック 冷たい牛乳で飲む」シリーズが4-9月の期間限定発売であるのに対して、「〈ブレンディ〉スティック 牛乳で飲む プラス」シリーズは通年で販売していく。
「両シリーズを買い回るといった相乗効果も見込める」と期待している。