恵比寿ガーデンプレイス商業棟を刷新 セントラルスクエアと明治屋ストアーが開業

恵比寿ガーデンプレイス商業棟のリニューアルに伴い15日、食品と生活雑貨フロア「フーディーズガーデン」がオープンした。「フーディーズガーデン」は恵比寿とその近隣の在住者や勤労者を主なターゲットに、スーパーマーケットや食材専門店、ドラッグストア、飲食店など9店舗で構成。スーパーマーケットはライフコーポレーションが旗艦店と位置付ける「セントラルスクエア」を、明治屋が初の試みを取り入れた「明治屋恵比寿ストアー」を出店した。

セントラルスクエアは関東では押上駅前店に次いでの開業で、全国で7店舗目。売場面積は1千765㎡で、1万9千870品をそろえた。首都圏のライフでは初となる活魚水槽を使用した鮮魚販売や、有機農産物・東京野菜の販売などの生鮮食品のほか、できたて惣菜や手作りパン、ハレの日にも利用できる商品まで幅広い品ぞろえで買い物客のニーズに応える。惣菜売場では1㎞圏内に1万4千世帯以上が暮らす地域の人たちや約9万人のオフィスワーカーに向け、弁当類を常時50種類以上展開している。

こだわりの上質食材を揃えた明治屋恵比寿ストアー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
こだわりの上質食材を揃えた明治屋恵比寿ストアー

そのほか、健康や自然志向の「BIO-RAL(ビオラル)」や「ライフプレミアム」などのPBも充実。同社の掲げる「SUPERMARKET4・0」を体現した新時代の店舗で、2年目の売上高42億円を目標としている。

明治屋恵比寿ストアーは生鮮品、直輸入品のほか、こだわりの食材をラインアップ。800㎡以上の売場に6千100品をそろえた。「さしあげたくなる『おいしさを』おとどけする」をコンセプトに、ジャムや精肉、スイーツなどでストアー限定8品を販売。週替わりで上質なスイーツをセレクトする「SEEK IN SWEETS」コーナーでは、笹屋伊織やパティスリー・サダハル・アオキ・パリなどが参加。全国の銘菓を取り寄せた「菓子箱」コーナーの展開は初の試みだ。

弁当は常時50品以上を用意(セントラルスクエア) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
弁当は常時50品以上を用意(セントラルスクエア)

精肉、鮮魚、デリカ、チーズコーナーは対面での接客販売に、各売場にはソムリエやアドバイザーなどの有資格者を配置。フルサッカーのレジオペレーションで質の高いサービスを実現する。

説明会で、恵比寿ガーデンプレイスを管理・運営するサッポロ不動産開発の川村浩一取締役は「商業棟を新たにセンタープラザと改称し、地下2階に『フーディーズガーデン』をオープンできた。94年に開業したガーデンプレイスは当時としては先駆けとなる複合施設だったが、消費者の消費行動の変化の影響を受けた。現代ではリアルの買い物の意味が問われている。当社は新たにコンセプトワークから構想し、価値提供のあり方を考えた。結果、当社の考えや恵比寿という街を熟知している各社に出店していただくことができた。100年以上の歴史のある土地で生活される方の記憶に残る施設となりたい」と決意を述べた。

(左から)川村浩一サッポロ不動産取締役、岩崎高治ライフ社長、磯野太市郎明治屋社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
(左から)川村浩一サッポロ不動産取締役、岩崎高治ライフ社長、磯野太市郎明治屋社長

明治屋の磯野太市郎社長は「オンラインによる通販利用が増えているが、『明治屋ストアー』はリアル店舗の追求をし続ける。オンラインの成功にはリアル店舗の価値を高めることが大前提となるからだ。新鮮な発見にワクワクし、お店にいる時間の一瞬一瞬にトキメキが生まれる場所にしたい」と抱負を語った。

ライフコーポレーションの岩崎高治社長は「恵比寿の近隣には既存店が7店舗ある。7店舗で1日平均3万人に来店していただいている。約200億円の売上規模となるが、当社ではこの地域の購買データを活用することで、商圏に合った品ぞろえができた。顧客層、商圏を広げ、必ず成功させるよう取り組む。新しいスーパーマーケットを作る覚悟で臨んでおり、明治屋とともにこの商業施設全体を繁栄させたい」と意欲をみせた。