デリバリーの「ウォルト」 東北で配達専用スーパー 22年後半に全国展開へ

デリバリーサービス「Wolt」を手掛けるWolt Japanの関連会社、Wolt Market Japanは14日、都内で「Wolt Qコマース戦略説明会」を開き、22年後半に配達専用スーパー「Wolt Market」を全国各地で展開する方針を明らかにした。既にサービスを提供している北海道と広島に加え、今年初夏に東北地方に進出する計画で、配達専用スーパー事業を加速させる。

Wolt Marketは店頭販売を行わず、独自のルートで仕入れた食料品や日用品をアプリやサイトを通じて販売し、配達員が注文から30分程度で即時配達(Qコマース)するサービス。国内では昨年12月に北海道でスタートし、生鮮や青果、精肉、日配など約2千品目を取り扱い、地域ニーズや希少性の高い品ぞろえが特徴。福井優貴エクスパンションマネージャーは「質の高いサービスと充実した品ぞろえで顧客満足度を高め、ダークストア(配達専用スーパー)のパイオニアになりたい」と述べた。

Wolt Japanは、リテールデリバリーサービスに関して、4月から東京、九州、東北のスーパーや百貨店など計7店舗で新たにサービスを始めると発表した。都内では文化堂豊洲店と提携し、生鮮や日配など約5千品目を取り扱う。今後も小売領域での即時配達サービスを強化し、年内に全国大半の都市での事業展開を目指す。

高木慶太リテール事業本部長は「今年がQコマース元年になる」とした上で、22年の流通取引総額(Woltのプラットフォーム上で取引される金額合計ベース)を21年比で15倍とする目標を掲げた。