井村屋 ロングライフ豆腐など成長カテゴリーの供給強化へ新工場 23年稼働予定

井村屋は8日、グループ全体の成長戦略の一環として、新たに三重県津市の中勢北部サイエンスシティ内に新工場「あのつFACTORY」を建設する計画を発表した。成長カテゴリである輸出やEC販売の供給能力の向上に加え、AI・DXを取り入れたコストダウンを行う市場競争力の高い工場を目指す。約12億円を投資し、23年3月の稼働を予定している。

「SOY事業」では、新商品で賞味期限180日間を実現した「美し豆腐LONG SHELF LIFE 180」を発売するなど、ロングライフの豆腐を強化しており、業務用ルートや輸出拡大を進めている。さらに、豆乳を活用したデザートの開発や、生産副産物である「おから」の惣菜化などにも取り組んできた。

新工場では、豆腐の製造ラインでロングライフ豆腐を基軸に、輸出を含めた市場開拓、おからを活用して廃棄物ゼロを目指していく。

アメリカ向け輸出が好調な焼き菓子(カステラ)では、専用ラインを構築し海外市場の拡大。将来的には「どら焼」輸出などを視野に入れて菓子事業拡大を図る。スイーツ製造ラインでは、EC市場に向けた商品の開発、供給基地として構築する。ギフト、ECの包装ラインでは、包装を集約し合理化したラインを構築しコスト改善を図っていく。

新工場は三重県津市あのつ台1丁目8番1(中勢北部サイエンスシティ内)、敷地面積2万1千827㎡、建築面積7千112㎡。従業員約80人、そのうち40人の新規雇用を予定している。