「加賀棒ほうじ茶」茎茶の香ばしさとコク引き出し刷新  「おいしさを感じる香りを残しつつ軽い味わいに」中田英寿さんが協力 ポッカサッポロ

 ポッカサッポロフード&ビバレッジは日本各地の希少素材にこだわった国産産地指定飲料「TOCHIとCRAFT」ブランドの旗艦商品「加賀棒ほうじ茶」を刷新し3月14日から発売している。

 ブランドが持つ“商品を通してその土地の文化や伝統を広めたい”との考えのもと、生産者の想い・地域との連携・その土地が持つ文化といった社会的価値やこだわりといった魅力も発信することで新規ユーザーを取り込むのが狙い。

 取材に応じた価値創造飲料事業部の肥後亮氏は「『加賀棒ほうじ茶』は30-40代女性を中心にこれまでリピートに支えられ昨年も安定的に推移しているが、今年は攻めに出る。国産素材への関心やエシカル消費マインドが高まる中で、トライアルと認知をしっかりとっていきたい」と意欲をのぞかせる。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ価値創造飲料事業部の肥後亮氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ポッカサッポロフード&ビバレッジ価値創造飲料事業部の肥後亮氏

 「加賀棒ほうじ茶」は、石川県ふるさと認証食品を取得している油谷製茶が金沢発祥の伝統的な手法で焙煎加工した棒ほうじ茶を使用し、油谷製茶との協同で味覚づくりが行われたものとなる。

 今回、リニューアルにあたり、石川県国立工芸館・名誉館長でもある中田英寿さんが協力。金沢の伝統的手法や油谷製茶の想いをくみとった中田英寿さんの助言のもと茎の配合を見直し茎茶の香ばしさとコクをより引き出した。

 8日、リニューアル発売記念イベントに登壇した中田英寿さんはリニューアルポイントについて「今回こだわったのは”軽さ”。おいしさを感じる香りを残しつつ軽い味わいに仕上がっている」と説明する。

 油谷製茶の油谷祐仙代表も「本当にすっきりした味で最高の商品ができたと思っている。さっぱりしているので色々な食べ物と併せて飲んでほしい」と胸を張る。

左から8日の発表会に登壇したポッカサッポロの三枝裕昭取締役、中田英寿さん、油谷製茶の油谷祐仙代表 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左から8日の発表会に登壇したポッカサッポロの三枝裕昭取締役、中田英寿さん、油谷製茶の油谷祐仙代表

 コミュニケーションはツイッターで「加賀棒ほうじ茶」の開発過程をまとめた動画などを公開。リツイーツ数に応じて最大200人に1ケース(24本)をプレゼントするキャンペーンも実施している。

 店頭では、中田英寿さんを前面に押し出したPOPや「北海道コーン茶」「北海道夕張メロンソーダ」とともにサンリオキャラクターをあしらったオリジナルデザインQUOカード500円分が当たるインスタントウィンを展開している。

 「TOCHIとCRAFT」では昨年から希釈飲料タイプにも挑む。

 「クラフトベース加賀棒ほうじ茶」(500mlPET)と「クラフトベース熊本玉露入りお茶」(同)をラインアップし、水割り・お湯割りニーズを獲得しているという。

 「店頭の棚には入りづらかったがECサイトでは『加賀棒ほうじ茶』のご評価が高く、利便性やお好みの味わいがつくれるところに価値を感じていただいているものと思っている。当初はお酒の割材を想定していたが、蓋を開けてみるとそのニーズはほとんどなく、水割りとお湯割りがほとんどだった」(肥後氏)と述べる。

 なお、同社監修のもと中田英寿さんも開発に携わり油谷製茶が昨年9月に製造・販売した水出し用の茎茶「水出し 一番焙煎 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)」は好評を博したという。
 「発表イベントの後、多方面から引き合いが物凄くあり、関西地区のスーパー様では当社のPET商品とともに定番で並べて下さったところもあった」(肥後氏)と語る。

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