飲料自販機で軽食販売 オペレーション負荷乗り越えオフィス需要を創造 サントリー食品

サントリー食品インターナショナルはオフィスで飲料と軽食が販売できる新サービス「ボスマート」を本格展開する。自販機の横に軽食用の什器を設置し、自販機で余っている販売ボタンを活用して自販機をセルフレジとして展開していくのがポイント。

3月30日、発表した須野原剛ジャパンVM事業本部マーケティング部長は「自販機には余剰ボタンが存在する機種がある。(その機種は)飲料を入れる冷蔵庫の部屋数が30個に対して表のボタン数は36個あり、この余ったボタンをレジボタンとして活用できれば、飲料を減らさずに自販機の外の商品も販売することが可能となる」と説明。

「ボスマート」の実現にあたっては、特許取得のセルフレジプログラムを開発したことと1月1日に新設されたサントリービバレッジソリューション(SBS)の存在が大きい。

軽食はSBSが卸機能を担い飲料とともに品ぞろえ・補充などのオペレーションを行う。

これについては「オペレーターの負担は飲料を届けるだけでも大変で、そこに食品が加わると負荷に耐えられないところが多い。その中で直販の新しい試みということで同じグループ会社で意思統一が図れた」と語る。

軽食の品ぞろえについては、対象自販機の余剰ボタンが6個であることからカップ麺やワンハンドの菓子など6品を想定する。軽食の売場づくりは、オペレーション負荷とのバランスをとりながら磨きをかける。

「常に同じ商品では売上は落ちてしまうため、季節に応じた商品を一部入れ替えるといった年間スケジュールを用意している」という。

昨年、軽食の適正やオペレーションを確認するため8千台をテスト導入したところ「平均すると飲料と軽食あわせて2割増となり、飲料だけをみても若干伸長しマグネット効果がみられた」と振り返る。今年は4千台増の1万2千台の導入を目標に掲げる。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)