中食業界、動画でアピール 惣菜管理士30周年で日本惣菜協会

日本惣菜協会は、惣菜管理士資格試験制度の30周年記念事業を実施する。中食業界の認知度アップを目的とした紹介動画を作成し、食品業界に就職を目指す学生にも中食業界をアピールできる内容にする。動画では惣菜管理士制度にも触れ、資格の認知度向上につなげる考え。惣菜管理士のロゴマークも作成中で、完成後は協会ホームページやパンフレットなどで周知する。資格取得者は名刺などで使用することも可能だ。

23年度には一級惣菜管理士らで構成される「デリアカデミー」を設立。工場管理者部会、商品開発マーケティング部会などを設け、「惣菜学会的なイメージ」(大隅和昭常務理事)を想定している。またS級(HACCP)惣菜管理士の基準を改定することで、さらなる食品表示や工場経営のスペシャリストを育成すべく制度を充実させる。

同制度は、惣菜をはじめとした食品に関する基礎から専門知識までの総合的な修得を目的に1992年に創設された。93年3月から資格試験を実施し、2021年には取得者が累計で3万人を超えた。コロナ禍以降は、テイクアウト事業に注力する外食産業からの取得者も増えている。

副会長で教育専門委員会委員長の今里有利氏(今里食品社長)は「惣菜管理士の今後の育成については、協会内でも十分に議論した上でまとめた。惣菜管理士には大きな役割や責任がある。今後はさらに活躍の場が広がると思う」と期待を寄せた。

メニュー英語表記へガイドブック発刊

同協会は、国際化に対応すべく取り組んだ惣菜メニューの英語表記の完成を発表。ガイドブックとして取りまとめ、5月に開催予定の通常総会のタイミングで発刊することを決めた。ホット、米飯、チルド惣菜、寿司惣菜などにメニューを分類し約400品を集めた。