食物アレルギーを総合的にケア 業界初のプラットフォームサイト 日本ハム

日本ハムは、食品業界初となる食物アレルギーをケアするプラットフォーム「Table for All 食物アレルギーケア」をWEB上に開設した。「みんなの食べたいによりそう。」をテーマに、同社グループが社会課題として挙げる「食の多様化と健康への対応」を具現化する。

「食物アレルギーとは」から始まり、受診や日常生活における工夫といった基本情報、600を超える対応レシピなどを紹介。中でも注目されるのが、無料の「オンライン栄養相談」だ。全国でも有数の食物アレルギー専門知識を持つ管理栄養士が担当し、予約制で実施する。

また、4月以降は同社の食物アレルギー配慮商品「みんなの食卓」シリーズに加え、他社の関連商品もサイト上から購入できるようになる。「他社商品と組み合わせることにより、食シーンをもっと豊かに広げてもらえれば」(同社)。

日本財団の調査では、子どものいる20~40代女性のうち、食物アレルギーを持つ家族がいる家庭は約2割を占める。こうした現状を踏まえ、従来のレシピを中心としたサイトから食物アレルギーケアに関するあらゆる情報を網羅したプラットフォームの開設に至った。疾患前(妊娠・乳児期)から完治するまで、すべてのライフステージにおいて必要な情報を提供する。

同社は96年から食物アレルギーに関する研究を開始。関連商品の発売(「みんなの食卓」シリーズ)、財団法人の設立(ニッポンハム食の未来財団)、他メーカーとの協業(プロジェクトA)などに取り組んできた。また、中計における新規事業としてエンタメ、ウエルネス、エシカルという3つの柱を挙げており、今回の食物アレルギーケアはウエルネス事業における具体的な活動の第1弾となる。

なお、同社は2030年度に食物アレルギー事業の売上高を現状の10億円強から40億円にする計画を示している。

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