日清製粉ウェルナは1日、「2022年春新製品発表会」を開催した。社名変更して初めての新製品は、通常の倍近くの規模となる計94品を投入。内訳は家庭用常温60品、家庭用冷凍食品17品、業務用新製品13品、機能性表示食品4品。家庭用常温製品は21日から(一部既発売)、家庭用冷凍食品は3月1日から(一部を除く)、業務用食品は3月1日と6月1日から、機能性表示食品は2月下旬以降に順次発売する。
同社では従来の開発方針である「簡便」「本格」「健康」に加え、今回はSDGsの達成を踏まえた環境配慮型製品や、Z世代を意識した製品開発を推進。リニューアル発売した「日清 クッキング フラワー」シリーズの「日清 水溶きいらずのとろみ上手」では、さらなる環境負荷低減を実現すべくボトルの一部やフタでバイオマス素材の使用やプラスチックの薄肉化を図り、石油由来原料の使用量を約30%削減した。
「マ・マー 早ゆでスパゲティ Fine Fast」シリーズは、3か所に入れた麺の切り込みを4か所に増やすとともに製法を見直したことで、ゆで時間を変えずさらに本格アルデンテ食感に仕上がるように設計した。
ゆで時間の短さから、ゆでる際に排出されるCO2量を削減。また、1.8㎜、2.0㎜製品は電子レンジ調理も可能となった。
「Smart Table」ブランドでは、新たにご飯用レトルトシリーズ「のっけめし」が登場。温かいご飯にかけるなどの簡単調理で「ガパオ」「キーマカレー」「すき焼風そぼろ」「麻婆なす」を楽しめる。全品に大豆ミートを使用した。
家庭用冷凍食品は開発コンセプトに「新ジャンルの提案」「若年層の喫食機会獲得」「環境に配慮した製品展開」「主力製品強化」の方針を掲げた。新たなトーストの楽しみ方を提案する「Smart Table のせてミーナ」シリーズや、Z世代の意見を参考に若年層の取り込みを目指した「マ・マー レンジで3分スナックパスタ」シリーズを投入。冷凍生パスタカテゴリーで存在しなかった大盛りシリーズ「マ・マー 大盛り生パスタ」シリーズも展開する。
機能性関連では、日清製粉が主体となり開発した独自製法による小麦ブラン「SFブラン」を使用した常温製品「日清“カラダに、おいしいこと。”ナチュブラン」「同 小麦ブラン香るホットケーキミックス」を2月下旬から発売。同素材使用の冷凍食品「マ・マー“カラダに、おいしいこと。”豆乳トマトクリーム」「同 豆乳クリーミーボロネーゼ」を3月下旬から投入する。
「SFブラン」は小麦由来アラビノキシランを100g中に18g以上の含有量で規格化した小麦ブラン。機能性表示食品として、常温製品で「腸内環境改善」と「食後血糖値の上昇をゆるやかに」を、冷凍食品で「腸内環境改善」という旨のヘルスクレームを訴求している。自社グループの素材を用いた機能性表示食品の商品化は、同社としては初めての試みとなる。
業務用新製品は、おいしさの維持とオペレーションの効率化支援がテーマ。経時耐性があり食感や外観の要望に応えた「THE KARAAGE」シリーズ(日本唐揚協会監修)や、高齢者の食べやすさとおいしさに配慮した「Smile Meal」シリーズなどを加えた。
3月15日からは、企業広告と「マ・マー 早ゆでスパゲティ Fine Fast」「冷凍食品 マ・マー THE PASTA」のテレビCMを放映。新たに制作したコーポレートソングをバックに新CIの浸透を図る。コーポレートソングの歌手には、男女ともに好感度の高い女優を起用する。
業務用の広告宣伝は、3月上旬から4月下旬にかけてウェブ上で新商品展示会を初開催する計画だ。
新製品とリニューアル品の販売目標は、家庭用が常温135億円、冷食90億円の計225億円。業務用が15億円で、合計240億円を目指す。