J-オイルミルズは2月1日納品分から、業務用油脂加工製品の値上げを実施する。油脂加工製品の主原料であるパーム油、パーム核油、油脂製品の主原料である大豆、菜種が高騰しているため。改定額は▽業務用マーガリン製品40円/㎏以上▽業務用ショートニング製品50円/㎏以上。
パーム油相場は主産地マレーシアにおいてコロナ禍の影響で生産量が伸び悩み、在庫水準が回復せず高値水準が継続。大豆相場は世界的に旺盛な需要から高止まりが続き、菜種相場は油脂コストの高騰と、主産地カナダの生産見通しの下方修正による需給ひっ迫や在庫の枯渇懸念から再び趨勢を強めている。昨年夏の干ばつによる影響でカナダ産菜種は記録的な低油分となっており、菜種油コストのさらなる上昇が見込まれている。
さらに環境問題の高まりを受けたバイオ燃料向け需要の増加など、原料価格の構造的な変化も見据えた上、「今後も安全・安心で確かな品質の製品を安定的にお届けしていくため、製品価格の改定にご理解を求めていく」と説明している。