若者が注目「昭和の純喫茶」 キーコーヒー看板などミニチュア発売 人気定着へチャンス

キーコーヒーは、コロナ禍が追い討ちとなり厳しい環境に置かれる喫茶店の活性化を目的に「喫茶文化の継承」を掲げて「推し喫茶」のSNS施策や家庭用では喫茶店の味わいをテーマにした商品を発売している。この中で、若年層の昭和レトロブームや純喫茶ブームに注目し、この動きを一過性で終わらせず文化として根付かせる活動に取り組む。

11月12日、事業活動説明会に臨んだ柴田裕社長は「純喫茶とキーコーヒーは親和性が高い。昭和生まれの方は喫茶店の看板でキーコーヒーを認識した方も多い」と語る。このような昭和生まれに加えて、これまで喫茶店に馴染みのなかった若年層の取り込みも図るべく、ケンエレファント社が11月下旬に発売する「純喫茶ミニチュアコレクション ~純喫茶のある風景~」に協力した。

ミニチュアは、純喫茶で実際に提供されているメニューに加えて店内を装飾するテーブルやイスなどのインテリアにフォーカスし、懐かしの純喫茶の情景をイメージした全5種類をラインアップ。このうち、キーコーヒーは鍵のマークの看板をモデルにした「キーコーヒーの看板」に制作協力した。「キーコーヒーの看板」は、高さ約6cm。電源を入れると看板が明るく光る。キーコーヒーのロゴの下にある余白には油性ペンで好きな文字を書き込めるのも特徴。全国のカプセルトイ売場や雑貨店で販売される。

「平成生まれの方にミニチュアや映像・写真を通じて『純喫茶に行ってみたい』『こういった世界を楽しんでみたい」と思ってもらえるように、これからも継続して応援していきたい」と意欲をのぞかせる。

そのほか、コミュニケーション施策では11月1日に純喫茶に関する情報やSNSの投稿を一元化した純喫茶情報サイト「純喫茶ジャーニー」を公開した。同サイトでは、純喫茶に造詣が深い難波里奈さんが監修を務め、さまざまな媒体に掲載されている純喫茶に関するトピックスを紹介。インスタグラムの「#純喫茶ジャーニー」のタグが付いた投稿もサイト上に自動収集される。加えて、その中から難波さんが選定し店舗の紹介記事を寄稿している。難波さんは、前出の「純喫茶ミニチュアコレクション ~純喫茶のある風景~」も監修した。

商品展開としては、レギュラーコーヒー(豆)の新商品「珈琲専門店の香り」を9月1日に新発売し、「喫茶店・純喫茶の訴求ができていると思う」と語る。業務用市場に向けても、ナポリタンやクリームソーダを現代風にアレンジして純喫茶をテーマとした提案営業を強化している。

同社によると、1970年代に喫茶店は増え始め80年代には全国に約15万軒あったが現在は半減以下の7万軒程度まで減少。その中で、純喫茶は近年、インスタグラムで「#純喫茶巡り」のタグが付いた投稿が6万件にのぼるなど若年層を中心に再注目されている。