PETボトルをゴミにしない 藤沢市が神奈川県内初の回収事業 日本財団・セブン-イレブンと連携

神奈川県藤沢市は8月27日、日本財団、セブン‐イレブン・ジャパンとそれぞれ協定を締結し、ペットボトル(PET)回収事業に乗り出した。

同事業は神奈川県内の市町村では初めて。当面は市内にあるセブン‐イレブンのうち15店舗にPET回収機を設置し、そこに圧縮して集められた使用済みPETを藤沢市が回収しリサイクラー(協栄産業)に回すことで、再びPETとして利用する。

日本財団が回収機費用の半分を拠出し、セブン‐イレブンは回収機の運用と回収PETの管理を行う。

この日会見した藤沢市の鈴木恒夫市長は「海をかかえている藤沢市としては、海に流れるプラスチックは大きな課題。自宅から持ち込んだPETとポイ捨てされたPETを入れていただくことで環境美化を促進し、海洋プラスチックを削減していく」と語った。

PET回収機にPETを5本投入すると電子マネー「nanaco」に1ポイントがつくインセンティブを設け、投入本数は累積してカウントされる。

投入の際、キャップとラベルを取る必要があり、これによりリサイクルに適した不純物が混ざらない良質な使用済みPETの回収と正しい分別を啓発していく。一般的に求められる正しい分別とは

①キャップをはずす
②ラベルをはがす
③中を水洗いする
④つぶす

――の4つとなる。

お披露目式で(左から)店長の大澤慎一氏(セブン‐イレブン)、海野光行常務理事(日本財団)、鈴木恒夫市長(藤沢市)、渡辺良男室長(セブン‐イレブン・ジャパン)
お披露目式で(左から)店長の大澤慎一氏(セブン‐イレブン)、海野光行常務理事(日本財団)、鈴木恒夫市長(藤沢市)、渡辺良男室長(セブン‐イレブン・ジャパン)

日本財団の海野光行常務理事は「ラベル・キャップの分別がされていない使用済みPETは、焼却して熱回収するサーマルリサイクルにせざるをえずCO2を排出してしまう。PET回収機で97%以上の高純度PETを回収することが、ボトルtoボトルのマテリアルリサイクル促進の一つのポイント」と説明した。

国内のPET回収率は日本コカ・コーラの推計で98%以上。残りの1~2%の未回収分のうちの一部が河川や海にごみとして流出しているものと考えられ、日本財団は日本コカ・コーラと未回収分の流出経路やメカニズムを把握するための大規模共同調査を行っている。

その調査対象の一つが都内から藤沢市に流れる境川で、「調査したところ、未回収のPETが集中的にたまっている“ホットスポット”が境川で21か所も見つかった。今回、境川流域にある5店舗でPET回収機が設置され、ホットスポット解消に向けても意義がある」と述べた。

セブン‐イレブンでは17年から店頭へのPET回収機の設置を開始し、東京都・埼玉県・茨城県・沖縄県の407店舗で稼働し、1千台の稼働を目標に掲げる。藤沢市でも次年度以降拡大を予定し50台を最終目標に設定している。

セブン‐イレブン・ジャパンの渡辺良男取締役執行役員サステナビリティ推進室長は「店頭で買われたお客さまが自ら回収へと動く。この文化を一つの大きなスキームの中に入れていきたい」と意欲をのぞかせた。