「ニッカシードル」上期120%超 “真っ赤な”新ブランドも アサヒビール

アサヒビールが販売する「ニッカシードル」は、今年1~6月の販売が前年比120%超と好調な動きを見せている。炭酸感や自然な味わいが、特に女性や若年層の好みに沿っているといわれ、今後も期待できるとみて新商品も投入し、市場の活性化を図る。

シードルはリンゴを原料とする醸造酒。18年は10年比約1.4倍の2千627万6千ヘクトℓに達した(1ヘクトℓは100ℓ)。トップは英国だが、近年は南アフリカ、アメリカ、オーストラリアの伸びも著しい。

日本のシードル市場はまだ小さいが、18年は容量ベースで13年比約1.9倍、金額ベースで約2.8倍と右肩上がりだ。

1954年に朝日シードル社が製造を始めたことに淵源を持つ「ニッカシードル」は定番3品(「スイート」「ドライ」「ロゼ」)に加え、紅玉リンゴなどの単一品種を限定品として発売するなどして広がりを見せており、生の国産リンゴから熱を加えずに造られた、みずみずしい味と香りが楽しめるという。

アサヒビールが昨年実施したWeb調査では、「ニッカシードル」の魅力点は「リンゴ100%」「程よい甘さ」「国産」とされ、また飲用後満足度93.3%と高い数値を獲得。今後の展開にも期待がかかるところだろう。

8月25日には新ブランド「ジャパンシードル(JAPANCIDRE)」をアマゾンで発売。果肉まで赤い品種「ジェネバ」を一部使い、独自の技術で鮮やかな赤色を実現した。

酸味が特徴の品種を使うことで、「ニッカシードル」のスッキリとした甘さはそのままに、適度な酸味も感じられる中味とした。事前調査では「スッキリ甘口で美味しい。酸味は感じるが強すぎない」といった声が寄せられている。

新ブランドとしてパッケージも刷新し、シンプルな高級感を醸成する。“真っ赤なシードル”で情緒価値を高め、ワインに憧れる層や、酒類への関心が低い層にも市場を広げたい考えだ。

アマゾンでの先行発売後、10月6日からはシードルの認知が高い東北地方の一部チェーンでも発売。今年はテストマーケティングと位置づけ効果的な販促を検証し、今後の展開などを検討する。

担当者は「一人飲みのシーンを少し贅沢にしたり、家飲みを華やかに過ごすシーンなどで飲んでほしい」と語っている。