冷凍麺など好調、19年度は107% 個食ニーズの受け皿に 日清食品冷凍

19年度の日清食品冷凍の売上げは前年比約107%で着地した。冷凍めん市場が伸長、間口も奥行きも伸びており、同社も同様の動きを見せた。今年はコロナ禍で増えた需要にマッチした冷凍麺を中心に好調な推移を見せている。

昨年度の同社はラーメン計が約109%、うち汁なしが104%。パスタ計(弁当除く)約112%、和風麺計約101%、焼そば(弁当除く)約129%、米飯約108%、スナック約99%、その他フライ類約66%となり、一部を除き概ね良好な結果となった。

2月末頃から始まり緊急事態宣言で後押しされた巣ごもり需要の急増で、一時期は供給が追い付かないといった事態も見られ、主力商品の安定供給を図るために一部商品を「断腸の思いで休売した」(吉田広之社長)という。

吉田広之社長(日清食品冷凍)
吉田広之社長(日清食品冷凍)

巣ごもり需要では家庭用冷食市場の間口が5%以上、奥行きは10%近く伸び、冷凍めんはこれを上回る大きな伸びを見せた。これは在宅勤務者や休校中の子どもたちの主食や軽食として冷凍めんが適したからだとみる。

コロナ禍で外食や弁当のニーズが減少する一方で、内食で簡便調理、個食・直食ニーズや時短調理ニーズなどが高まったとし、これらが家庭用冷食、特に冷凍めんの特性に合致したことが伸びを支えたという。

結果だけ見ると、各社のマーケティング活動が自動的に一気に行使された結果と同じになり、ストック需要でトライアルが創出され、また自宅での昼食・夕食人口が大きく増えたことで間口が拡大し、これらを受けて冷食に対する感じ方が改善されブランド認知と安心感が増した。同社ではこれらを総括し「一気に10年分以上の浸透が進み、劇的なシフトチェンジが起きた」とする。またコンビニでも浸透したことで、30~40代男性も手に取るようになったことも特徴だ。

供給体制も整え、休売した商品も秋冬から一部を再開する。

6月の受注状況は数量が前年同月比103.8%、金額111.9%と、落ち着いたとはいえ好調を維持している。

今秋は新商品8品、エリア拡大品1品を投入。ラーメン分野からは「冷凍 日清炒め技 皿ちゃんぽん」を発売。レンジだけで調理できる簡便性が持ち味。濃厚スープにもちっと太麺が絡みつき、3分の1日分の野菜も摂取できる。

和風ジャンルには「日清のどん兵衛 釜玉カレーうどん黒」を用意。赤ワインのコクとカカオのビターなコクを効かせた黒いカレーソースが特徴で、商談では高い評価を得ている。

パスタからは「スパ王プレミアム 蟹の濃厚トマトクリーム」が登場。プレゼンのそばから採用が決まっていく商品だ。