麦芽副産物など生かしエコカップ「森のタンブラー」アサヒビールが取組強化

アサヒビールとパナソニックが共同開発したエコカップ「森のタンブラー」は今年で展開2年目を迎え、事業化に向けて取り組みを強化する。

このタンブラーはパナソニックが開発したナノ~マイクロに微細化されたパルプ成分を55%以上含有する成形材料技術を応用。独自技術で独特の風合いと強度を実現した。

昨年7月からテスト展開を始め、各種のアウトドアイベントで12月までに1万個を展開。使い捨てプラスチックカップを約3万個削減したと見込むと、プラごみ約0・3t、CO2が約2・1t削減された計算となる。

今年はこれまで原料に使っていた紙パルプに加え、アサヒビールが広島県に所有する社有林の間伐材と、グループのアサヒビールモルトの麦芽副産物(焙煎大麦カス)を採用。それぞれ「森のタンブラーHINOKI」と「同MUGI」として展開する。また石油使用量削減のために、植物由来原料の使用比率であるバイオマス度向上の取り組みも、パナソニックと開発を進める。

今年は各種イベントでの展開だけでなく、継続的に使ってもらえる仕組みの構築にも取り組み、産官学連携の取り組みも強化することで普及に努める。毎年4月に東京・代々木公園で開かれていた「アースデイ東京」は中止となったがオンラインで開催され、「森タン ファンミーティング」も開かれ、併せて「アースデイ東京2020」オリジナルデザインを数量限定で通信販売した。