米クラフトビール大手が兜町に出店 キリン、市場拡大へ布石

キリンビールは1日に、米国・ブルックリンブルワリー社の旗艦店「B(ビー)」を、東京・日本橋兜町のK5内に開店した=写真。キリンビールとブルックリンブルワリーは16年に資本業務提携を締結。17年には合弁でブルックリンブルワリー・ジャパン社を設立、キリンのクラフト戦略の一翼を担っている。

13年から18年にかけてビール類総需要が約10%減少する中、クラフトは約2倍に成長。消費増税後の昨年10~11月販売数量前年比も、ビール類計の約9%減に対して、クラフトは約33%増と大きく伸ばしている。キリンビールの布施孝之社長は昨年12月の会見で「クラフト市場の規模はまだ小さいものの、(ビール類の市場動向や増税などは)クラフトには関係ない」と語った。

キリンが展開するクラフトディスペンサー「タップマルシェ」などで、提供店が増えたことも一因。認知率や飲用経験率も上昇、「クラフトのうねりが来そうな手応え」(布施社長)という。

今後はクラフトカテゴリーの基盤形成に努めながら個別ブランドの強化にも努め、特に「ブルックリン」では新しい飲用スタイルなどを提案することで、今年は73%増を目指す。

昨年の「ブルックリン」は前年比63%増と躍進。飲用者の70%以上が20~30代と若年層の支持を集める。

今年はさらに新スタイルを提案。新商品を投入するとともに世界初の旗艦店を開店させ、ブランドストーリーを伝えるコンテンツにも取り組む。

3月3日には「ブルックリンディフェンダーIPA」、3月24日には「同ベルエアサワー」をそれぞれ発売する。

「B」が入るK5は、日本橋兜町の再活性化の契機を目指してつくられたマイクロ複合施設。国内初の銀行として建てられた築97年の歴史的建造物を利用しており、「B」のほか、ホテルやレストラン、コーヒーショップが入る。

ブルックリンブルワリーが旗艦店を出店するのは世界初。ブルックリンの街をビールで再生させたストーリーと兜町の再活性化が重なったといい、多様な人が集まりコミュニティーや飲用シーンが生まれる場となることが期待されている。

店舗限定品を含めたブルックリンブランドのビールや、メキシカンタコスなど、各ビールとの相性を考えたフードメニューも展開。グラフィック、音楽など著名アーティストとコラボしたコンテンツも計画し、さらにビアセミナーなどの情報発信も行う。