消費者庁は今月からフードバンク認証制度の実証実験をスタート。来年4月の本格運用に向けた準備を推し進めている。なお認証済のフードバンク団体の名称や住所を公表する計画となっている。
▼同実証実験は年間取扱量が300t以上の大口のフードバンク団体を対象に実施される。消費者庁や関連団体でつくる官民協議会で定めた食品寄附ガイドラインの項目を満たしているかを判断し、すべての要件に適うフードバンク団体に認証を付与するというもの。
▼食品企業が安心してフードバンクに食品を寄附できる環境を整備し寄附を促進させる。貧困などの理由で食品を確保できない世帯に行き渡らせるとともに、食品ロスの削減という社会的課題の軽減につなげることを目的としている。
▼環境庁の発表によると令和5年度の食品ロスは約464万tと推計されている。一方、全国のフードバンクの取扱量は1.6万tほどで困窮者の救済には圧倒的に物資が不足している。このギャップを少しでも埋めるべく、フードバンクの枠組みの構築とさらなる充実化が求められる。