3月16日に逝去したナニワ創業者で代表取締役会長、加瀬澤治平氏のお別れ会が15日、名古屋マリオットアソシアホテルで開かれ弔問客が故人を偲んだ。享年100歳。
加瀬澤氏は大正15年静岡県清水市生まれ。終戦後に大阪市浪速区にて兄と製あん業を開始。その後、名古屋市西区に移り、昭和29年に創業(浪速製餡㈱名古屋支社)、34年に浪速製餡合資会社に商号変更、38年には従来の生あん製造から、加糖製あん製造主体に変更した。
49年に現在の㈱ナニワに商号変更。53年に愛知県西加茂郡三好町に新工場を建設。54年に本社・工場が完成した三好工場に事業を完全移転した。
仏のような性格の兄と対照的な性格を「マムシの治平」と自ら語るほど、あんの品質に厳しくこだわり続け、会社を成長させた。「長年にわたり、朝食には欠かさずナニワのあんこを塗ったトーストを食べ続けた父。そのことが父の大往生にひと役買っていたように思えてなりません」(加瀬澤克治社長)。