食用油のコスト環境が悪化している。
大豆はトランプ関税の影響が懸念されたが、米国がバイオ燃料の混合率引き上げを発表したことで、相場が上昇。大豆は1ブッシェル10㌦台を再びうかがう展開となっており、世界的なオイル高で大豆油は年初来の高値を更新した。菜種も連れ高となっているうえ、油分低下が製油メーカーの採算を圧迫している。
こうした中でJ-オイルミルズは7月15日、9月1日納品分からの油脂値上げを発表した。4月の価格改定に続き今期2度目の改定で、4月末の販売価格に対して、業務用・加工用油脂は10~18%。家庭用油脂は11~23%の引上げを実施する。
物価高が続くなか、小売店・外食では価格志向の動きも強まっているが、世界的なオイル高とコスト環境への理解を求め、油脂価格の引上げを急ぐ方針だ。