豆乳 「ソイラテ」で若年層を開拓 カフェと「パートナーズ」設立

昨年、4年ぶりに市場が上向き、生産量が40万㎘超えを記録した豆乳。今年は、若年層に指示されているソイラテにより新たな需要を開拓。日本豆乳協会はソイラテパートナー組織を設立し、大手カフェチェーンとの共同キャンペーンにより若年層の掘り起こしを図る。

第一号パートナーズに「タリーズコーヒー」

サステナブルやプラントベースの高まりから、再び注目を集めている豆乳。昨年の生産量は41万1,000㎘まで回復。「商品をブラッシュアップし、原点に立ち返り、タンパク飲料やカロリーゼロなど様々なプラス面を見つめ直したことが増加につながった」(山﨑孝一日本豆乳協会会長)。今年の上半期(1~6月)も前年同期比107.4%の20万8,057㎘と大幅に回復。「このペースが続くと、過去最高だった20年の43万㎘超えが見えてきた。過去40年間、豆乳は知られざる存在だったが、今は選ばれ、飲まれる飲料、食品に進化を遂げた」(加藤一郎副会長)。

今年度も「豆乳食育移動教室」や「豆乳レシピ甲子園」「豆乳資格検定」「豆乳スポーツ×キャンペーン」「保育園での食育活動」などの啓蒙・啓発活動を行うが、新たな取組みは「ソイラテ普及活動」だ。

定番となっている豆乳とコーヒーによるソイラテをはじめ、ほうじ茶や抹茶、紅茶、そしてイチゴやバナナなど豆乳と他の飲料や素材とのかけ合わせによるヘルシーなソイラテが普及しており、今年から6月12日を「ヘルシーソイラテの日」として、日本記念日協会に登録申請し、このほど登録が承認された。

業務用の大型容器の豆乳が増えてきた
業務用の大型容器の豆乳が増えてきた

また、カフェチェーンでも豆乳を割り材とした新たな飲み方や商品の提供が始まっていることから、日本豆乳協会と共に、ソイラテの有効性に共感し、市場拡大に向けて活動を展開する「ソイラテパートナーズ」を募集・認定。ファーストパートナーにタリーズコーヒーの参画が決定。パートナーズと共同でプレゼントキャンペーンが予定している。今後は他のカフェチェーンにも門戸を広げ、ソイラテの成分をはじめ、有効な情報をパートナーズのメンバーに提供する。

協会が今年1月に行った消費者調査では、「カフェでのソイラテ愛飲者は3割弱あった」と安部徹事務局長。若年層を中心にソイラテ需要が拡大傾向にあり、さらなる高まりが期待している。「エスプレッソに合う豆乳をカスタマイズするチェーンもあるなど、カフェチェーンの豆乳に対する位置付けが上がったきた」と加藤氏。今後はパーソナルと共に、業務用や原料用、メニュー用、調理用としての豆乳にも、改めて目を向ける必要がありそうだ。