三菱電機とフジッコは7月10日、都内で三菱ジャー炊飯器の商品紹介と「ダイズライス」の炊飯などの調理実演会を開催した。22年には「本炭釜『紬』」を投入している。
三菱電機は21年度から、食に関する社会課題の解決を目的にフジッコと共同の取り組みを開始。25年度から「本炭釜『紬』」(5・5合炊き)の新機能として、フジッコが展開するお米のような大豆食品「Beanus ダイズライス」の炊飯モードを追加した。「ダイズライス」は白米比でたんぱく質が約218%増、糖質が約43%減を実現(いずれも1食あたり)。ダイズライスモードではコメと1対1の混合で3合までの炊飯に対応する。
「紬」は本炭吸水により古い米もおいしく炊くことができる。炭の火力の高さや連続沸騰による粒立ちの良い炊飯も特徴だ。さらに「炊分け名人」機能により、粘りやかたさを15段階から選定可能。ほかにも新機能として低温調理「エブリデリ」を加えたことにより、簡便ニーズへの対応や部屋に調理のにおいが充満する問題などを解決した。

実演は「ダイズライス」のほか、フジッコの「カスピ海ヨーグルト」をヨーグルトタルタルに使ったサラダチキンの調理法を紹介。試食では「ダイズライス」を使ったおにぎりや無水キーマカレーも提供した。
開発者による対談では、三菱電機ホーム機器家電技術課課長の蜷川智也氏と、フジッコ新事業開発部の佐藤宏祐氏が登壇。蜷川氏は「ダイズライスモードは最初は『ダイズライス』の特性を把握することが難しかった。多くのテストを重ね、物理的作業を繰り返すことによりおいしく炊けるようになった」と苦労話を紹介。佐藤氏は「我々が手掛けた『ダイズライス』をおいしく炊ける炊飯器を作っていただいたことが嬉しい。『ダイズライス』を食べる人が増えれば、健康になる人も増え、幸せをシェアできる。今後もおいしく人々が健康になれる商品を開発したい」と抱負を語った。