国分首都圏は4月16日、東京・日経ホールで「国分首都圏・国分フードクリエイト方針説明会」を開催した。メーカー325社(食品126、酒類84、菓子52、低温63社)が参加した。
国分首都圏の前12月期業績は売上高3771億円(前年比1%減)、経常利益62億7900万円(6.8%増)。量販・ECルートの取引環境変化により、売上高は1%程度の減収だったが、物流費・人件費などのコスト増加が続くなか、AI需要予測による生産性向上、単品収益管理の徹底により、経常利益は2期連続で過去最高を更新した。
カテゴリー別の売上高構成比は食品54%(うち菓子類5.2%)、酒類40.1%、その他5%。国分首都圏の開発商品は24年度27ブランド・4億3100万円を販売、首都圏エリアだけでなく全国のエリアカンパニーでも取り扱いが広がっている。企業専用PBは94アイテム・14億円の実績を上げた。
第11次長計最終年度となる25年度は経常利益74億円(17.8%増)を計画。売上高4000億円への再チャレンジを掲げ、経営方針として▽顧客満足度向上▽SCM連携の更なる強化▽地域共創を通じた課題解決――の3点を挙げた。
「顧客満足度の向上」では、CSアンケートの結果をもとに、仕入先メーカーとの取り組み強化を図るとともに、年契100%達成に向けて、「執着心をもって取り組む」(南社長)。レジャー施設など国分首都圏が有する多種多様な取引先ルートへの拡販、得意先PBの開発、EC業態向けアソート商品を拡充する。
「SCM連携の強化」では、東京・昭島の首都圏西マザーセンターを活用した在庫・共配機能を強化。販売シェアの高い酒類や手印・PB、地方メーカーを中心に現在22社との取り組みが広がっており、月間の取り扱い数量は約5万㌜。今期中に10万㌜に引き上げ、ロット不足や幹線便高騰に悩むメーカーの課題解決と物流の効率化につなげる。ドライバーの作業軽減と荷待ち時間の削減に向けて、ASNデータの活用をメーカーに呼びかけた。
「地域共創」では、3年目を迎える千葉県の「黒アヒージョ」をはじめ、自治体のプロポーザル受託や産学連携の取り組みを推進。酒類では6月13~27日に東京・池袋サンシャインシティの飲食店と連携して、「酒ハイに出会う夏」を開催。日本酒の新たな楽しみ方として注目される「酒ハイ」を盛り上げる。
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