大阪・関西万博開幕を来月に控えた3月、JR大阪駅西~北側のうめきた地区では、新たな商業施設とそれに伴うホテルや飲食店などが続々とオープンし、外食産業界が活況を呈している。
同地区では24年夏から初秋にかけても大型商業施設の新設ラッシュがあり、それに続く大型施設の開設となった今回は、3月21日に「グラングリーン南館」、同南館隣接の「うめきたグリーンプレイス」が同時開業した。特にグリーンプレイスには大阪・関西万博会場へのシャトルバス発着場もあり相乗効果が期待できる。「万博はグラングリーンをアピールする絶好の機会」(三菱地所)など、各商業施設は万博客の取り込みも図りたい考えだ。
「グラングリーン南館」は、三菱地所など事業者9社が開発するJR大阪駅直結の大型複合施設「グラングリーン大阪」の一部で、24年9月には先行して北街区の北館がオープンしており、北館、南館の開業で施設全体の7割が開業した。残りは公園や分譲マンションなどとなる。
南館は主に3棟で構成され、飲食や物販店舗、2つのホテル、温浴施設、オフィスなどがある。地下1階のフードコート的施設「タイムアウトマーケット」をはじめショップ&レストラン55店舗の他、ホテルではウォルドーフ・アストリア大阪、ホテル阪急グランレスパイア大阪が出店し幅広い顧客に対応する。
「うめきたグリーンプレイス」は、JR西日本グループが開発した地上3階建ての飲食中心の施設。ファストフード店などで構成する気軽なフードコートもあり、グラングリーン大阪の高質店との差別化を図る。JRの駅直結の利便性と、グラングリーン大阪の公園を生かし、周辺のサラリーマン層、公園のファミリー層、インバウンドなどの観光層など幅広く取り込んでいく。
JR大阪駅隣接の再開発では、駅西側に24年7月末、日本郵便グループの「JPタワー大阪」内の「KITTE大阪」と、JR西日本グループの新駅ビル「イノゲート大阪」の飲食ゾーン「バルチカ03」が同時オープンしており、さらに駅に隣接する「グラングリーン大阪」が9月に北館、25年3月に南館が開設し、同施設をハブに人流が活性化している。
(3月30日付本紙に「外食WEST」)
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