12.1 C
Tokyo
9.9 C
Osaka
2025 / 11 / 17 月曜日
English
飲料系酒類人類初、「獺祭」の旭酒造が宇宙での日本酒造りに挑む 1本限定1億円で販売
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

人類初、「獺祭」の旭酒造が宇宙での日本酒造りに挑む 1本限定1億円で販売

人類初となる宇宙空間での日本酒造りが決定した。挑戦するのは清酒「獺祭」で知られる旭酒造(山口県岩国市)。2025年後半に酒米(山田錦)、麹、酵母と水を打ち上げ、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟内で発酵させ地球に持ち帰る。同品は1本限定の「獺祭MOON―宇宙醸造」(100ml瓶詰)として1億円で販売し、その全額を今後の日本の宇宙開発事業に寄付する。

同社は「将来的には月にあると言われる水を使い、月面で『獺祭』を造りたい。今回はその第一歩。原料となる米はワインのぶどうと比べて軽く輸送しやすい」と意気込む。

「きぼう」日本実験棟内の細胞培養追加実験エリアで月面の重力(地球の約1/6)を再現し、醸造試験を実施するもの。新たに開発する醸造装置を使用し、軌道上では宇宙飛行士が原材料と仕込み水を混ぜ合わせることで発酵がスタート。自動かく拌とアルコール濃度のモニタリングを行いながら、醪(もろみ、約520g)の完成を目指す。

完成後は冷凍状態で地球に持ち帰り、搾って清酒にした後、分析で必要な量を除いて100mlをボトル1本に瓶詰めする。

プロジェクトは三菱重工業と愛知県(あいち産業科学技術総合センター)の協力を得て準備を進めてきた。「きぼう」の活用については、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「きぼう」有償利用制度で24年7月に承認されている。
 

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点