大物 上期は増収増益 「よりシビアな見方を」日阪社長

大物(大阪市)の上期(10~3月)は売上高が前年比105.4%の80億円。出荷数量は前年並みにとどまったが、単価の上昇が増収につながった。主力の飲料が106%など、乾物と餅・菓子以外の全商品部門で前年を上回った。業態別では、業務用や通販といった強化カテゴリーが軒並み二ケタ伸長した。

業務や物流の効率化により経費の伸びを4.8%に抑え、営業利益は108.7%の増収増益。通期の売上高は104.5%の158億円を計画する。日阪俊典社長に上期の総括と今後の見通しを聞いた。

日阪社長の話

上期は売上高が105.4%と計画を上回り、営業利益率は1.3%、経常利益率は2%を超えた。5年後に200億円という中計の初年度として、順調な滑り出しだった。

一方、実質賃金は下がっており、物価高を意識し節約志向はより強まると考えられる。これから食品業界はよりシビアな見方が必要となる。その上で、経営を考えていかなければならない。

4月から物流にかかわる倉庫代や人件費は上がっている。その中で当社はグループの竹内食品とセンターを一体化し、同じ場所で相互協力する体制が整った。在庫管理の一元化、低温物流の強化など今まで以上に融合を図る。業務においては請求書のデータ化など仕組みを変え、効率化を継続的に進める。

大手卸が対応するには高コストで難しい得意先に対し、圧倒的に強いことが当社の将来性につながる。好業績を継続し、メーカーからの期待と信頼を得続けることが重要だ。