「キレートレモン」と「カゴメトマトジュース」のかけあわせ好評につき販促強化 「キレトマ」実施企業数は前年比1.6倍

 ポッカサッポロフード&ビバレッジとカゴメは6月から、両社の代表商品をかけあわせた「キレトマ」と称する販売促進を強化していく。
 好評につき販促実施の企業数は前年比1.6倍と大幅に拡大する見通し。

 「キレトマ」とは、ポッカサッポロの「キレートレモン」とカゴメの「カゴメトマトジュース」をかけあわせた飲み方。推奨比率は1対1。

 2022年秋からECでの販売を皮切りに両社で提案したところ飲用層が拡大するなどの手応えが得られたことから、この流れを加速させる。

 19年のサウナブーム以降、生活者の間で「キレートレモン」とトマトジュースの組み合わせが話題になったことが両社コラボの発端。

 この経緯からポッカサッポロはサウナーなど若年女性層の取り込みを狙う。

左からポッカサッポロフード&ビバレッジの室氏、カゴメの北村氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左からポッカサッポロフード&ビバレッジの室氏、カゴメの北村氏

 5月31日取材に応じたポッカサッポロフード&ビバレッジの室晃司マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長は「22年にECでコラボレーションを始めたところ非常に上手くいき、23年には両社で店頭活動を開始した。美容を意識している方、サウナ好きな方など若年女性のユーザー拡大につながったため、今年はさらに強化する」と意気込みを見せる。

 カゴメも若年女性層の取り込みに期待を寄せる。

 カゴメの北村俊介マーケティング本部飲料企画部1グループ主任は「『カゴメトマトジュース』の主な購買層は50代以上の方だが、このような飲み方を提案することで、幅広い世代の方により認知していただきたい。特に、トマトジュースの飲用が少ない若年層との接触回数を増やしていきたい」と語る。

主に量販店チャネルでPOPなどを活用し“1対1で割る”という推奨の飲み方に踏み込んで説明することでトライアルを促進していく - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
主に量販店チャネルでPOPなどを活用し“1対1で割る”という推奨の飲み方に踏み込んで説明することでトライアルを促進していく

 物性価値としては、「カゴメトマトジュース」に「キレートレモン」のレモンの酸味や炭酸が加わることで「一層さらっとして飲みやすくなる。“トマトジュースはドロドロ感があって苦手”というイメージの方にこそ飲んでいただきたい」と太鼓判を押す。

 店頭施策では、ドライ飲料の売り場を中心に「キレトマ」を紹介。主に量販店チャネルでPOPなどを活用する。

 POPでは「キレトマ」という名前だけでなく“1対1で割る”という推奨の飲み方に踏み込んで説明することでトライアルを促進していく。

 カゴメの北村氏は「1対1というのは、味のバランスが良いだけでなくわかりやすい比率。細かい数字の難しい比率ではハードルが上がってしまうが、1対1だとすぐ試してみたくなる」と語る。

「キレートレモン Wレモン」とのセットも訴求していく - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「キレートレモン Wレモン」とのセットも訴求していく

 売り場によっては「キレートレモン」の瓶タイプに代わりにペットボトルの「キレートレモン Wレモン」とのセットも訴求していく。

 コミュニケーションは、昨年に引き続きBerryz工房の元メンバーでタレントの熊井友理奈さんを起用した「キレトマ」のWEB広告を公開。サウナ後の飲用を描き、健康的なイメージを表現している。

 熊井さんを起用した理由について、カゴメの北村氏は「健康美のイメージや、食に対する意識の高さがポイントになった。熊井さんは元々トマトが苦手だったそうだが、“キレトマなら飲める”と言っていただき、“それなら自分も試してみたい”と多くの方からコメントをいただいた」と説明する。

 SNSでのプレゼントキャンペーンも実施する。

 プレゼントキャンペーンは、X(旧Twitter)で2社をフォローし対象の投稿をリポストすると、抽選で商品の詰め合わせセットが当たるもの。

 20人の当選者のうち、10人には熊井さんのメッセージ付きの景品とタオルのギフトセットも追加でプレゼントされる。

 秋冬には、「カゴメトマトジュース」200mlに「ポッカレモン100」小さじ2を加える「トマレモ」の訴求を検討する。

 ポッカサッポロの室氏は「10月5日がレモンの日、10月10日がトマトの日であるため、そこに向けて企画している」と述べる。