「若もぎ小茄子」や「山形のだし」など数々のヒット商品で知られる浅漬メーカーのマルハチ(本社・山形県東田川郡庄内町)は7月1日、新商品「四季のキムチ」を発売する。これまで市場になかった、薬膳の考え方を取り入れた新発想のキムチで、同社の柱商品へと育成していく。
新商品「四季のキムチ」は春夏秋冬の季節ごとにパッケージデザインを変えて、キムチコーナーで季節感を演出する。また、同商品は国際薬膳師の大坪律子氏が監修し、それぞれの季節に最適な食材が選ばれている。
ベースは国産白菜使用の旨味たっぷりなキムチで、これに夏(5~8月)は体の余分な熱を取る胡瓜や茄子、秋(9~10月)は体を潤すえのきと蓮根、冬(11~2月)は体を温める麹とキクラゲ、春(3~4月)は体の巡りをよくする大葉とゆずを入れる。賞味期限は30日間、180gカップ、店頭想定価格は298円。同一のJANコードで1年回すことができる。
同社は1914年創業。80年に「雪ん娘」が空前のヒット商品となり、その後も85年発売の「りんご茄子」「のっぽくん」、93年の「まるっこ」、00年発売の「若もぎ小茄子」「山形のだし」など、コンスタントにヒット商品を生み出し、漬物市場を活性化してきた。
今回は近年の漬物市場を牽引しているキムチに参戦する。これまでにない新発想のキムチで、「健康に特化したキムチを1年通じて食べたい」という消費者ニーズに応える。秋には米沢牛が当たる消費者キャンペーンを実施する予定。売場定着に向けて、第2弾以降のキャンペーン実施も視野に入れている。
東京工場(埼玉県春日部市)で開いた新商品発表会で阿部武秀社長は「季節感の演出と健康性、薬膳の考え方を取り入れた、体が喜ぶキムチを開発した。最終形になるまで2年以上かかった。当社の柱商品に育てる」と意気込みを語った。