日新製糖・伊藤忠製糖 1月、持株会社体制に移行 砂糖事業の基盤強化へ

日新製糖(本社・東京都中央区)と伊藤忠製糖(本社・愛知県碧南市)は9月29日、両社の経営統合および株式交換の実施について最終合意したと発表した。また日新製糖は、同日開催した取締役会で、吸収分割の方法による持株会社体制への移行を決議。2023年1月1日を以て、両社は持株会社体制へ移行し経営統合する。

株式交換・吸収分割を経て、日新製糖と伊藤忠製糖は持株会社の100%子会社となる。持株会社は、現在の日新製糖から商号変更し東証プライム市場での上場を継続する。現在、伊藤忠商事が伊藤忠製糖の発行済株式の全てを、住友商事が日新製糖の発行済株式の37.5%を保有している。経営統合後の持株会社の資本構成は、伊藤忠商事が35.9%(筆頭株主)、住友商事が24.1%となる。持株会社は伊藤忠商事の持分法適用関連会社となる見込みだ。

加えて、日新製糖と住友商事、伊藤忠商事の間で資本業務提携も締結された。砂糖事業では、原料調達、製品販売などの面で商社とは密接な取引関係がある。海外の原料サプライヤーや食品メーカーとの取引に際して、こうした強固な関係を活かして統合後の事業展開を強化する狙いだ。
経営統合により、DM三井製糖に次ぐ精糖業界第2位グループが誕生。両社連結売上の単純合計は770億円に達する(2022年3月期実績ベース)。砂糖消費の減少や原料・エネルギーコスト上昇など砂糖事業をめぐる環境が厳しい中で、事業基盤のさらなる強化、経営の効率化を図る。