西山商事は18日、「第99回食品・乾物展示商談会」を名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催した。3年ぶりの開催で、出展者には前日と当日に抗原検査を実施し、来場者には事前登録をしてもらったうえで、入場時に検温を行うなど感染対策を徹底しての実施となった。
開会に先立ち、西山徹社長は密を避けるため館内放送を利用してあいさつ。「コロナ対策をしての初めての商談会。資源高の流れが加速しているため、昨年から商品の値上げが続いている。より安い価格で提供することが重要だが、値上げ分を吸収するには限度がある。コストが高くなっている商品をどのように受け入れてもらえるかが重要になっている。商品の持つ付加価値を理解してもらい、提供できることが必要とされている」と述べた。
展示商談会については「スローガンは『新しい先、新しい商品への挑戦と利益回復』」。出展メーカーは、一般115社、チルド27社、業務用33社、ギフト48社。展示会のコンセプトは「新しい提案を得意先に発信し、得意先とメーカー両方からなくてはならない企業に」を掲げる。商品では「健康・簡便」で、他社では取り扱いができないメーカーのおにぎりやパン。コロナ禍や災害で需要が高まったことで、備蓄できる長期保存の食品、湯煎や電子レンジで簡単にできる商品、家飲みの増加に合わせて「こだわりのチーズ」を取りそろえた。
ギフトでは、中元・歳暮需要が減ってきている代わりに、自家需要に応えた商品が豊富。また、昨年は飲料・ゼリーなどが好調だったため、今期も多く品ぞろえた。
業務用では、小麦の価格高騰のため、米粉や玄米粉を提案している。代用食品として大豆ミート、こんにゃくを使用した商品も並べた。
同社の直近の概況では、業務用ルートは若干戻ってきており、病院の売店や外食店などが増加。小売店ルートは減少しているが、ネット、景品ルートは増加している。