働き方改革が及ぼす影響は

新元号が「令和」に決まってから1週間。平成改元時の自粛ムードとは異なり、祝賀ムードが広がっている。発表直後から、改元を商機ととらえた企業活動も活発だ。浮かれ過ぎはよくないが、改元を祝賀ムードで迎えられることは喜ばしいことだ。

▼話題は新元号に集中した感もある。しかし、「変化」は元号だけではない。現在進行形で進んでいる食品や飲料の値上げもそのひとつだ。これは5月、6月、7月と続いていく。新価格がすんなりと受け入れられるのか。不透明感が強い。

▼4月からの変化で言えば、働き方改革関連法の施行もそのひとつだ。例えば、時間外労働の上限規制が導入された。当然罰則付きだ。適用が1年間猶予されている中小企業でも改正法への対応が急務になっている。

▼働き方改革が企業に及ぼす影響はもちろん大きい。いまさら感は強いものの、これまで以上の生産性向上が求められる。興味深いのは生活者に及ぼす影響だ。そのライフスタイルや消費行動はどう変化していくのか。祝賀ムード、不透明感の中でも、小さな変化を見過ごさないように努めたい。