飲料系飲料伊藤園、「香り薫るむぎ茶テ...

伊藤園、「香り薫るむぎ茶ティーバッグ」と「健康ミネラルむぎ茶」の土台となる麦茶焙煎に磨き 設備投資し生産量と品質を強化

 伊藤園グループ全体のリーフ製造事業を担う伊藤園ティーファクトリーは、ティーバッグの包装加工とパック茶製品の包装と並ぶ事業の柱に位置付ける麦茶原料の焙煎加工に磨きをかける。

 5月15日、静岡第一工場(静岡県牧之原市)で清飲記者会の視察取材会に応じた伊藤園ティーファクトリーの国枝保社長は「神戸第二工場で新しい焙煎の仕組みを立ち上げて生産していく」と意欲を示す。

 現在、導入している一次焙煎(媒体焙煎)と二次焙煎(熱風焙煎)を組み合わせた二段焙煎に磨きをかける。

 原料は香ばしさを引き立てる六条大麦に加えて、甘さのもととなるデンプンを多く含む二条大麦を使用している。

六条大麦に加えて二条大麦を使用
六条大麦に加えて二条大麦を使用

 焙煎時、二条大麦は一般的に粒が大きいため芯まで火を通すことが困難とされるが、伊藤園は関係各社との長年の研究の結果、二条大麦でも表面を焦がさず芯まで火を通す独自の焙煎方式「芯までこんがり焙煎」を編み出した。

 一次焙煎では、六条大麦をポップコーンのように膨らませて香ばしさと濃度感を引き出し、二次焙煎では密閉された配管の中で二条大麦に電力などによる安定した熱風を全方向から長時間当てて甘さを引き出す。このやり方により、粒の大きい二条大麦の表面を焦がさず芯まで火を通すことにこぎ着けた。

 二段焙煎について、梶山勝久第一製造部部長は「普通に煎ると、外側に熱が加わり、芯の方に熱が伝わりにくく、穀物の味が残ってしまう。二段焙煎では、一次焙煎の直火で麦を膨らませてスポンジ状にすることで均等に熱を入れやすくした上に、二次焙煎の熱風で芯まで熱を通している」と説明する。

梶山勝久第一製造部部長
梶山勝久第一製造部部長

 麦茶原料の焙煎加工を行っているのは、伊藤園ティーファクトリー5カ所の工場のうち、静岡第二工場(静岡県牧之原市)と神戸第二工場(兵庫県神戸市)の2カ所。

 静岡第二工場では、「香り薫るむぎ茶ティーバッグ」(リーフ)と「健康ミネラルむぎ茶」(飲料)の原料を焙煎し、2024年に稼働開始した神戸第二工場では「香り薫るむぎ茶ティーバッグ」の原料のみを焙煎している。

 焙煎した原料は、静岡第二工場では伊藤園静岡工場で、神戸第二工場では神戸第一工場で製品化される。

リーフ用と飲料用の焙煎された原料
リーフ用と飲料用の焙煎された原料
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