カルビーは知的財産(IP)事業を加速させる。
このほどIP管理プラットフォーム「かるれっと」を開発して、二次創作における外部クリエイターの与信管理やライセンス業務を簡素化させた。
商品以外にグッズや音楽などを通じて生活者との接点を増やして購買意欲の喚起やブランドのファンづくりを図るのが狙い。
4月17日、発表会に臨んだ笙(しょう)啓英取締役専務執行役員は「カルビーIPプロダクトを通じて改めてカルビーとの距離を近づけていただくようなことがIP事業の軸にある。我々の目的は素敵な笑顔を増やしていくことにある」と語る。
新規事業を担うCalbee Future Labo が主体となってIPプロダクトを広めることで、主にカルビー商品の新規ユーザーの獲得や離反層の呼び戻しを図る。

松本知之Calbee Future Laboディレクターは「ユーザーは常に入れ替わっていく構造にある。カルビー商品を忘れられてしまったお客様やもう食べられていないお客様が、街でカルビー商品のグッズを見かけられたとき、そのグッズが買われるかはさておき、カルビー商品に対するリマインド効果が見込める」と期待を寄せる。
IPプロダクトの普及を円滑にするのが「かるれっと」。
「かるれっと」は、カルビーとウォレット(財布)を組わせた造語。過度な個人情報の開示を不要としつつ契約の自動化と透明性を確保し、クリエイターが迅速かつ容易に契約を締結できるようにしてクリエイターの参入障壁を低減する。

関口洋一Calbee Future Labo CXチームマネジャーは「権利の部分を簡単にするワークフローシステム。ライセンシーさまやクリエイターさまの権利を保証しながら使っていただきやすくするためのシステムとなっている」と説明する。
発表当日、「かるれっと」を用いたIP事業の実証実験が始動。「じゃがりこ細いやつ」グッズデザインコンテスト入賞作品のライセンス展開や、カルビー商品の食べ音を使った音楽レーベルの立ち上げなどを予定している。
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