ファミリーマートは、大塚製薬・30都府県と協力し、都府県ごとのオリジナル熱中症対策啓発動画を制作。店内のデジタルサイネージ「FamilyMartVision」にて7月2日から15日まで放映する。
「熱中症は若い方から高齢者の方まで、年齢を問わずかかる可能性が高い。老若男女の幅広い方が訪れる我々の店で啓発活動をしていくことによって、少しでも熱中症にかかる方を減らし地域に貢献しいく」と意欲をのぞかせるのは、ファミリーマートの草間浩昭執行役員。
大塚製薬とタッグを組んだ理由については、同社の熱中症対策への取り組みと長い関係性を挙げる。
「大塚製薬様は熱中症対策に有効な商品を作っており、古くから商品の取り扱いもさせていただいていることが取り組みのきっかけとなった」と語る。
大塚製薬は、ファミリーマートの発信力に期待を寄せる。
大塚製薬の伊藤徹也ニュートラシューティカルズ事業部首都圏第一支店支店長は「全国で1万6000店舗を超えるファミリーマート様の店頭からの発信力というのは、非常にすさまじいもの。体が暑さに慣れておらず、熱中症にかかりやすい今の時期に、多くの人に熱中症対策が重要だということを訴求していきたい」と力を込める。
啓発動画は、冒頭で都府県からの案内であることを知らせ、熱中症対策の具体的なポイントをイラストと音声で紹介し15秒にまとめられている。
大阪府の動画には「こわいんやで熱中症!!」という文字が入っていたり、千葉県の動画には「チーバくん」が登場したりと、各地で異なる内容となっている。
デジタルサイネージ未導入店舗には、同様の内容のポスターを7月2日から店頭に掲示する。
熱中症対策動画の放映は、昨年7月にファミリーマート、大塚製薬、大阪府で制作し実施した取り組みを水平展開させたもの。
伊藤氏は「大阪府の吉村知事にも会見で触れていただくなど、熱中症対策が必要であることを生活者の皆様に伝えられた」と手応えを語る。
47都道府県ではなく30都府県になったことについては、「自治体様のご都合や、ファミリーマート様のデジタルサイネージのある店舗数を加味した」と説明。
今後は「全都道府県で実施できるよう進めていきたい」との考えを明らかにする。
熱中症対策啓発動画の展開と同時に、「ポカリスエット」の棚には「みんなで取り組もう!熱中症対策」というメッセージとファミリーマート・大塚製薬の2社のロゴが入った値札がつけられている。
店頭での商品の露出も強化され、一部店舗では店内のアイスケースの上に常温販売の「ポカリスエット」を並べる。
今回の取り組みを機に、ファミリーマートも一層熱中症対策に向けての活動を勧める。
社員や加盟店に対し、大塚製薬が主催する「熱中症対策アンバサダー講座」の受講を促進。現在は社員・加盟店のスタッフ等を合わせて2000人以上が「熱中症対策アンバサダー」に認定された。
草間氏は「我々が熱中症対策の知識を持っていることで、万が一体調が悪くなったお客様が来店された時の対応にもつながると考えている。しっかり社内に啓発して取り組む」と語る。
大塚製薬は今後も熱中症対策に注力していく。
「昨年、環境省様と熱中症対策に関する協定を結ばせていただいた。大塚製薬は、熱中症対策をリードする義務がある」と伊藤氏は意気込む。
熱中症対策啓発動画は、7月2日から15日の11:00-17:59の間、15秒の動画を1時間で12回放映。30都府県のデジタルサイネージ設置店舗約8800店で流される。
実施地域は宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、岡山県、広島県、愛媛県、福岡県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県。