パン粉「最低でも据置きを」 全国パン粉工業協組 小澤理事長

全国パン粉工業協同組合連合会は5月28日、岡山市で総会を開催。この中で小澤幸市理事長(富士パン粉工業社長)は価格改定に触れ、「最低でも据え置き、モノによっては値上げしなければ満額取り切ることはできない」と強調した。

この春の麦価改定で小麦粉価格は強力粉が下がった一方、中薄力粉が上昇した。これを受けパン粉各社からは「強力が下がったと言っても、運賃や電気代、副原料は上がり、試算すると足が出る」「中薄力粉は値上げ分に加え、物流費やエネルギーも上乗せしなければならない」といった声が挙がった。

西日本パン粉協同組合の小谷一夫理事長(小谷食品社長)は「西日本でも値下げするという企業はなかった。何か一つが大きく値上がりしたのではなく、あれもこれも少しずつ上がって結局儲かっていない状況だ。それを踏まえ、下げられない現状を理解してもらうことが大事」と述べた。

このほか、会員企業からは「人手が足りずに量産したくてもできない」など人員不足や物流に関する切実な状況が報告された。

なお、会が9月に50周年を迎えるのに合わせ、10月に東京で記念事業を開く計画が報告された。