6.2 C
Tokyo
5.9 C
Osaka
2025 / 12 / 12 金曜日
ログイン
English
飲料系飲料「キレートレモン」好調 変化する女性の疲れにレモン・クエン酸の価値が合致 ポッカサッポロ

「キレートレモン」好調 変化する女性の疲れにレモン・クエン酸の価値が合致 ポッカサッポロ

 ポッカサッポロフード&ビバレッジの「キレートレモン」ブランドは、2023年、過去最高の出荷金額を更新した。

 ブランドの伸長を牽引したのは、主にコンビニの栄養ドリンク棚に並ぶ「キレートレモン」瓶3品とゼリー飲料の「キレートレモン クエン酸2700ゼリー」の計4品。

 好調要因のひとつは、レモンの健康価値の浸透にある。

 高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャーは「健康や美容イメージのあるレモン1個分がぎゅっと詰まって、レモンの価値が体感できる飲料というコンセプトを打ち出したことが奏功した」と語る。

 もう1つの好調要因としては、ターゲットの20―40代女性の疲れに対する認識が変わり、その変化する認識にレモン・クエン酸の価値が合致した点を挙げる。

 ターゲット女性の認識について「疲れから回復するために栄養ドリンクを飲むというような考え方よりも、少し疲れたときにリフレッシュしながら疲れをとり明日につなげるといった考え方が最近増えてきている。自分らしく頑張るためのお守りとしている方もいる」との見方を示す。

 メインの販売チャネルであるコンビニが人流回復で活性化したことも追い風になった。

高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー
高井朋子マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー

 「瓶もゼリー飲料も非常に回転(一店舗あたりの売上)が良く、この動きを受けてコンビニでの導入が増えている」と述べる。

 ブランドならではの大きな特徴としては、高いリピート率を挙げる。
 「“レモンの価値を体感できる飲料”というところが刺さりリピートされる方が多い。各アイテムでコンセプトをしっかり打ち出しているため、目的に合わせて使い分けされ、カニバリが起きずプラスオンになっているのも好調要因のひとつ」と分析する。

 動画広告などをきっかけにSNSでブランドが自然発生的に話題化され、新規ユーザーがリピーターになるという好循環も生まれている。

 「『キレートレモン』という単語の入った投稿は、23年と22年を比較して月平均1000件ほど増加した。『キレートレモン』をトマトジュースや甘酒と一緒に飲む飲み方の提案や、飲用シーンを知らせる投稿などが自発的に行われ話題になっている」という。

 昨年、SNSでの盛り上がりを受けて結ばれた「キレートレモン」と「カゴメトマトジュース」(カゴメ)とのコラボレーションは好評につき今年も継続している。

 今後については、「“頑張りすぎずに自分らしく生きたい”という女性に共感していただけるように、内面からイキイキといられることを応援していきたい。女性が前を向くことを後押しするような、レモンの力でウェルビーイングに貢献していく」と意欲をのぞかせる。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。