6.2 C
Tokyo
5.9 C
Osaka
2025 / 12 / 12 金曜日
ログイン
English
飲料系飲料みちのくコカ・コーラ「飲料水がない不安」払拭へ 青森県全自治体と災害協定締結 谷村広和社長らが青森県・宮下知事に報告

みちのくコカ・コーラ「飲料水がない不安」払拭へ 青森県全自治体と災害協定締結 谷村広和社長らが青森県・宮下知事に報告

 みちのくコカ・コーラボトリングは1日、谷村広和社長らが青森県庁(青森県青森市)を訪れ、青森県・宮下宗一郎知事に青森県全自治体と災害協定を締結したことを報告した。

 災害協定とは、地震や洪水などの災害発生時や災害発生のおそれのある場合に飲料を指定の場所に優先的に届けるなどの事項を定めるもの。

 同社は2007年9月6日に青森県と災害協定を締結したのを皮切りに青森県内の締結先を徐々に拡大。2022年12月20日に六ケ所村と締結したことで県と県警本部を含む青森県全自治体42ヵ所(10市22町8村+県・県警本部)との締結を完了した。

 同社によると、県内全自治体との災害協定締結は飲料業界で初めてという。

 報告後、囲み取材に応じた谷村社長は、災害協定締結の基本的な考え方について「飲料会社とはいえ、地域の皆さんが欠かせない飲料水を提供しているということで地域のインフラの会社だと考えている」と語る。

報告後に宮下知事(中央左)を囲む、みちのくコカ・コーラボトリングの谷村広和社長(中央右)、舘隆一郎執行役員営業本部長(右)、中村誠悦青森営業部長
報告後に宮下知事(中央左)を囲む、みちのくコカ・コーラボトリングの谷村広和社長(中央右)、舘隆一郎執行役員営業本部長(右)、中村誠悦青森営業部長

 同社は、浪岡地域の物流倉庫・青森ディストリビューションセンターを中心に7ヵ所の営業拠点を構え青森県の物流網を構築。災害時に迅速対応すべく平時から締結先をはじめ地域とのコミュニケーションを絶やさないよう心掛けているという。

 「各事業拠点の担当者と県の各関係の方々とは日頃からいろいろやり取りをさせていただいている。先日も青森県で実施された防災訓練で有難いご指名をいただき即対応させていただいた」と説明する。

 災害対応で最も重視するのはスピードと指摘する。

 「とにかく人間、生きていく上で飲料水がないという不安ほど大きなものはなく、迅速に被災地へお届けることを大事に心がけている。実際、東日本大震災のときには、各メーカーがなかなか被災地に入ることができなかった中、当社は被災地にも拠点を構えているため、すぐに製品をお届けできた」と述べる。

 青森県全自治体と災害協定を締結した今、今後は災害以外でも連携を深めていく。

 「今後はSDGsやリサイクルを含めて、いろいろなことを網羅しながら各自治体様と連携を深めていく。地域にこれだけ多くの拠点を持つナショナルブランドのメーカーは他にはなかなかないと思っている。その地の利を活かして、より深く地域に密着して活動していく」と意欲をのぞかせる。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。