「飲料市場にまだまだ成長余地」日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長が見解 成長を牽引し「日本をうるおす」方策を語る

 日本コカ・コーラ(CCJC)のホルヘ・ガルドゥニョ社長は8月10日、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(CCBJH)2024年~28年中期経営計画説明会に出席し、CCBJH が2028年までの目標に掲げる事業利益率5%以上の450~500億円に対するCCJCの役割について「トップライン(売上収益)の成長をサポートしていくことが一番のポイント」と語る。

 CCBJHと強力なパートナーシップを構築していることも強調する。

 「ザ コカ・コーラカンパニー(TCCC)は消費者インサイトとブランド構築を担当する。一方で、CCBJHはカスタマーとのコラボレーションや市場実行を担当している。社会にポジティブなインパクトをもたらしながら日本をうるおすという共通の夢に向かってワンチームとして働いている」と述べる。

 共通の夢の実現に向けて、CCJCとしては、さらなる消費拡大を見込み、コアブランド強化・領域拡大(フットプリント)・トランスフォーメーションマーケティングの“三本の矢”を放つ。

 「当社は各カテゴリーで大きな市場シェアを獲得しているが、まだまだ成長の余地がある。パッケージ飲料の市場規模は年々成長を続けており、拡大のチャンスはまだまだある。我々はこの数年間で自信を培ってきた。製品ミックスもまだまだ改善でき、浸透率(シェア)も各カテゴリーで深めていくことができる」との見解を示す。

 施策については大きな効果が見込めるものに絞り込んでいく。

 「ビジネスチャンスを捉える上でいろいろな革新的な施策も行っていくが、厳選してより良いものに注力する。あるいは、厳選することでより良いものにしていくことで機会の最大化に努めたい」と説明する。

 製品面ではパッケージでの価値提案にも注力していく考えを明らかにする。

 トランスフォーメーションマーケティングでは、コカ・コーラ公式アプリ「Coke ON(コークオン)」に起爆剤としての役割を期待する。
 「『Coke ON』は自販機で始まったプラットフォームだが、チャネルを超える非常に強力な存在へと成長した。デジタルエンゲージメントという意味で、消費者との接点をより強く拡大していくツールになっている」と胸を張る。

 なお、日本のコカ・コーラシステムは、TCCCの日本法人で原液の供給と製品の企画開発をおこなうCCJCと、全国5社のボトリング会社(CCBJH、北海道コカ・コーラボトリング、みちのくコカ・コーラボトリング、北陸コカ・コーラボトリング、沖縄コカ・コーラボトリング)などで構成されている。