6.7 C
Tokyo
5.5 C
Osaka
2025 / 12 / 11 木曜日
ログイン
English
飲料系飲料「ウィルキンソン」缶容器でアルコール代替ニーズの開拓に挑む

「ウィルキンソン」缶容器でアルコール代替ニーズの開拓に挑む

 アサヒ飲料は「ウィルキンソン」ブランドから缶容器の「ウィルキンソンタンサン#sober(タグソバ―)」シリーズを立ち上げ夜を楽しくする飲料としてアルコール代替ニーズの開拓に挑んでいる。

 取材に応じた香山宏マーケティング一部無糖炭酸・果汁グループリーダーは「アルコール代替や夜のシーンというオケージョン別にみると、『タグソバ―』の定着が大きなポイントの1つになる」と語る。

 「ウィルキンソン」の既存ユーザーではない20-30代のZ世代の獲得が目的。

 昨年からの外出機会の増加や人流回復に伴い、家庭内で炭酸水の割材需要が減少する中で、家庭内需要活性化策の役割も見込んでいる。
 3月14日に「ウィルキンソンタンサン#soberレモン&ジンジャ」(350ml缶)「同アップル&トニック」(同)の2品を発売開始した。
 その初動はECで好スタートを切り「ECで2品をセット販売して好調に推移している。ECは商品特性と親和性のある販売チャネルだと捉えている」。

 店頭では、商品特性から、清涼飲料の売場とノンアルコールビールなどがあるアルコールの売場の両方のアプローチが考えられるが、欧米の若者の間で広まる“あえてお酒を飲まないことを選択する健康的なライフスタイル”を意味するソバ―キュリアス文化の創造を担う商品であることから「通常の飲料の売場での展開を進めている」。

 「タグソバ―」は昨年、ペットボトル(PET)で商品展開して間口(飲用層)を拡大したが、容器に「ウィルキンソン」定番商品と同じPETを採用していたため「通常の商品と同様の捉え方をされたり、開栓後、飲み切られず、キャップを閉めてそのまま放置されてしまう課題が浮上した」という。

 この課題を解消すべく着目したのが缶容器なる。

 調査によって、缶ビールや 缶チューハイを飲む際の飲み口のプルタブを“プシュッ”っと開ける行為は、“気分が盛り上がる”“スイッチが入る”などとポジティブな行為と捉えられていることが判明した。
 「飲んだ時の冷たさや、プルダブを開けた時の楽しくなる気持ちは缶のほうがしっかり感じられるところがあり今回の切り替えを判断した」。

 「タグソバ―」のコミュニケーションは「商品コンセプトがかなり尖っていることから、マス広告で伝えるよりも、まずはターゲットを絞り込み深く理解していただくことが大事」との見方から、主にSNSなどを活用して展開している。

 現在は「自分が熱狂できるシーンのお供」として人気ユーチューバーとタイアップした「没頭動画」を公開している。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。